A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

東京無線工業KK 高一 並三 修繕ス。

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東京無線工業KK 高一 並三。

結構小型に仕上がっている。

ミテクレは準 並三っぽいが、高周波1段入っている4球。

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キット品かな?

修繕を何度かしているみたいだけど、状態は良い。

12F、6Z-P1、6C6、6D6の構成。

ダイヤルスケールにスーパーラジオとあるけど、IFTは無いけどスーパーと言うのかな?

 

フォーミングしながら通電してみるとパンクもせず、受信し始めた。

しかし、暫く弄っていたら鳴らなくなってしまった。

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シャーシを取り出して見てみると、昭和28年辺りの品っぽい雰囲気。

コンデンサは少し温まっていた。
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各所の電圧を見てみると、電圧が低めに出ている様で、リークしている様子。
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6Z-P1のカソードディカップリングは其の儘、平滑の3μFのチューブラーも300V迄フォーミングしてリサイクル。

 

ps:3μFのケミコンは漏れが大きく温まるので交換した。
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0.1μFは200kΩ程しか絶縁がなかった。

イカは高圧を印加しても絶縁が良い。

蝋引きペーパーコンは湿気でやられている。

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抵抗はズレていないし、切れてもいなかったから其の儘。

ダメなコンデンサを交換して通電してみると大きい音で受信する様になった。

私宅は電波が遮断されて非常に状態が悪いが、そこそこに鳴っている。

アンテナは、各測器を繋いでいるGND線。これが一番感度が良い。

電灯線にも繋いでみたが、ノイズが多くて信号も弱かった。
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色々触ってみると、バリコン頭の調整部がズレていた様子。

一番音が大きくなる所を探して。

高一の6D6の頭のキャップは付けていないと発振が止まるのか、鳴らなくなる。

そんなにシビアな部分だったかなと(^^;;

よくキャップの無いセットが有ったような気がして。

6C6もキャップが掛かっていたが、こちらは低周波だからハム避けかなと。

無くても問題ない。

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トランスはTANGOで、近年のHiFiトランスの出来栄えとはかなり違くて、コアも若干鳴くという(^^;;

ただ、当時のラジオトランスと比べると、かなり良質。流石タンゴという印象。

紙巻きの古いボビン、実はこれの方が音が良いとの噂も。

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当時としては高価だったと思われるパーマネントは10cm。

小さいから低域は出ないかと思ったが、結構鳴るから驚いた。

マグネットの磁気抜けも、まだまだ大丈夫の様で結構強い。

先日言った、6Z-P1のダンピングの良い低域が活かされている事と思われ。

平滑は10μF程度であるから、リプルも残っているだろうし、ハムが大きくても不思議ではないが、殆ど全くという程ハムは気にならない。

 

6C6の頭へ低周波信号を入れればアンプになる。

 

https://youtu.be/QVWP5bIrcWw

動作させたところ