A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Valve300 pt4 完成

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リーク抵抗を入れて、無負荷にならない様にして、通電直後は470V出るが、500Vを上回る事はなくなった。

実験しながら、音とを聞いて良い工合で仕上げていく。

電源回路は以下の通り。

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電圧が高く出るから、半波整流。

ppだから平滑に少しリプルがあっても打ち消し効果が期待出来るから、小さくても問題ない。

47μFを多量に使ったのは、インピーダンスを下げる為であろうが、無負荷の時に電圧が上昇して、ある意味の“タイマー”。
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-Cもこれまた電圧が高くて、カットオフ動作になって、バイアスの足りな過ぎるB級動作になるから、軽くして32V程度にした。

これで@20mA程であるから、寿命優先。

出力は15W弱位か。

普通に使う分には無歪みの上澄みだけを楽しめる。

-Cバイアスが、ステレオで一発供給であったが、バランスVRを追加し、僅かであるが調整出来る様にした。

エミゲンの6L6はやはり、こんな調整では範囲外で、一杯に倒しても差が出るが、新品に交換するとの事だから、再調整してもらえば問題なかろう。

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SGはクロスしているが、この回路を取っ払ってくれとオーダーされているから、外して極普通な接続に変更。

オリジナルは500V近く印加していて、定格の260Vを軽くオーバーしていたが、抵抗を追加し268Vにした。それでも8Vオーバーであるが、240Vオーバーよりかマシであろう。

よく火花を散らして、電極放電を起こさなかったなぁと感心。

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sgの回路に入っていたCを外したら驚き。

ステレオで別の容量っていう。

前オーナーはどういう修理をしているのやら....

0.2μFがオリジナルの様で、0.02μFは交換品の様だ。1ケタ違う....
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Hojunは低域ブースト回路であるが、スルーしても、結構味付けは濃い目な感じで、低域がドンドコしている。

多分、その割に高音がサッパリあまり強調して来ないから、低域に倒れている様な気がするのかも知れないし、エミゲンの不適当な12AT7の為にハイが出なくなっているのかも知れないが、まぁ入力からポッド、セレクターと、距離にすると結構な長さになりそうなシールド線を引き回しているから、300pf以上は線容量がありそうだ。

これでハイカットになるから、真のHiFiとは言えないセット(笑)(上杉先生的に言えばw

 

アメリカ的、ハイのキラキラ感は無いし、少しボケている感じもするけど、TannoyのHPD385で鳴らすと工合良く美味しい音になるかなぁ。

あまり低域が出ないS.Pを繋ぐと、バランスが良くなりそうな雰囲気がある。

後面開放型とか、小さいブックシェルフとか。

モダンショート737で鳴らすと、低域が出過ぎで、昔のラウドネスが掛かるセットで聞いているみたい。

美味しい味付けだけど、ちょっと濃過ぎ。

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とりあえず、これにて暫く音を聞いてみる事にして、良ければ返却しよう。