とりあえず、負荷を掛けて動く事を確認出来たから、OHしてみる。
洗って気付いたが、何度かバラしているのか、かなり粗い組み方をしたらしく、傷だらけ。
この傷がホゾの近くにあると、傷でスムースに回転がしなくなる場合もあるから、負荷になっていないか検査しながら。
また、かなり油が粘っている状態であった。
上手く転がらないからか、給油してあるが、分解掃除しなくては、この汚れ具合は宜しくない。
上板も下板も、合わせてみると合わない程に反り返って、最悪の状態。
水平を見たら、単なる反り返りではなく、ヤットコで掴んで曲げた様な、グニャグニャな状態。
これじゃあ、真っ当に回らないだろう....
手曲げして、調整して組み合う状態に。
組み上げは、毎度お馴染みだから省略。
ボビンを試験用に新たに2つ作った。
幅狭 大巻 5000T
幅広 細巻き 7500T
大きい分、トルクが強い感じに思ったが、回転子に干渉するというミス発生。
取付枠に付けられず、手持ちで回転を確認した。
7500Tの方は130Vに上げると良く回る。
電流を流して強い磁力で回る物じゃないらしく、どうやらある程度の電流で、電圧が重要の様子。
非常に静かに回る。
然し乍ら、まだゼンマイを巻くにはトルクが足らず。
コイルの場所と磁界が回転子に影響を与えているのか調べたが、どちらも変化なし。
右のデザインはオリジナルに似せたもの。
左がコアーに合わせて誂えたデザイン。
7500Tで130V必要であったから、新たに6000Tの小型版をオリジナルに似せて作ったが、やはり電圧を上げないと回らない。
ギャップは殆ど無しに近く、上手く調整しないと干渉し易い程に狭くした。
他に調整を考えると、隈取コイルしかない。
2回巻きで位相ずらしが上手く行っていない可能性を考えて、溝を深く鋸で切って、コイルを5回巻きして試すと、今一番の高トルクが得られ、回り出した。
また電圧も上げなくても、良く回る。
ギャップも含め、隈取りコイルの具合も重要である事がよく分かる。
ゼンマイを巻けるトルクが得られているから、これにて完成形とするが、隈取コイルはもっと太い物へ、主コイルもより良い物を作る事にする。
後は振り子を作るのとで、先が見えてきた。