A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2019/12/16

717AのBTS風バッファアンプの進展具合。

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片chだけ組んで、どんな具合か特性を観測。

100c/sから上はフラットに来るが、100c/s以下は-3dBと、聞かずとも低域が不足する事は間違えない。

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大体の具合が分かったところで完成形に組み付け。

2ch同時に鳴らしてみて具合を見てみる。

やはり低域が不足し、歪みも大きい。

安かろう悪かろうのアンプみたいな、中高域しか出ない拡声器的な音だ。こんなんじゃ話にならん。何とかして解決方を考える。

ボルトスライダー(スライダックは東芝の商標)で70V迄下げた時に一番歪みが減って、低域も落ち込みが緩くなる事に気付いた。

どうやらトランスに電流を流し過ぎた様である。

B平滑のRを増やして150Vで運転させると、具合が良くなってきた。

しかし、まだ低域が不足している。

出てはいるが、出そうと頑張らせると2次歪かが上がる様で、今度は低音に変調が掛かって、まるでエレクトーンかエフェクターである。

でも初っ端からこの音しか聞いていなかったら、本来の音を知らない...という事なんだろうなぁ(^^;;

 

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結局、色々やってみたが、Cを挟んで電流を流さないという方法。

これが一番ソースに極めて近似で、低域も高域も満足のHiFiである。
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A、初っ端に試した構成で、トランスを励磁させながら出力を得る方式。低域が出ない。歪む。

B、少し低域が改善されたが、バイアス具合によっては歪む。

C、HiFiで安定的。電流を流した分だけ極めて高負荷でもローインピー出しが出来る。先方がそれを上回らない、ハイ受けであれば問題はない。シールド線でなくてもノイズは入らない。

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1μFで十分であったが、大きさ的にそんな都合の良いのがあるかどうか、探してみる。

 

 

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先日問い合わせがあって、以前に作ったACノイズフィルタを店頭から引き上げてきた。

一般的なEMCフィルタは、行き来の双方がチョークに入るが、聞こえるレベルの可聴ノイズには、あまり効果がない場合があって、改善するべくチョークはDCとして使用して可聴ノイズを減らす回路構成。

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自身はあまり球自体には拘りがないが、ブランドとしては東京電気のマツダが好き。

寿命的に長い感じがする。

TENも良いけど、フラッシュさせて蘇らせようとするとカソードが剥がれるのが多いかなという印象。

μは低いけど、Jan類は安定的。エミゲンになっても安定的で。

専ら、表記の消えた球を貰っては、外見から型番を探して使っていた時期が長い(今も変わらない)から、欧州の車じゃないけど、動けば良いっていう様な感覚があって、球音マニアさんとは昔から折り合いが悪い事が多い。

音のウンチクを語るよりも上回って、とにかく作る方のが好きだから、回路と機械分野の職人とは折り合いが良い。

回路も機械も、やってみた結果が全てであるから、音の様に感じる感じないの曖昧な表現がなくて、答えがハッキリしてくるから、相手の言いたい事も明確なものになるのが分かり易くて良い。

数学は苦手であるが、答えは結果。

音の神業よりも、現物相手の職人技の方が好きであるし、そうなりたい。

 

大概のオーヂオショップは、出力がどれだけ出るのか、歪みはどれ程あるのか、F特性の幅がどれ程なのか、フラットなのかくらいしか分かっていないという事も現実で、昔はカルト的な事も言っていないし、測定すれば結果は出てくるのは今も変わらない。