A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

サウンド エキスパンダー

レコードやTape、CDを買ったり、配信だったり、ラジオだったり、色々な形態の媒体があるが、どれもコンプレッサを通って、聞き易く、均一な音となる様に仕上げてあるのが普通であり、コンプレッションしていない音源は、大小音が不揃いで、小さい音の楽器は大きい音の出る楽器にかき消されてしまう。

例えば、ウッドベースは遠く迄音が行き渡らないし、かと言って吹き物のラッパは、かなり遠く迄音が飛ぶ。

f:id:A2laboratory:20190421155421j:image

聞き易くなった音源は、確かに全体像が均一に見える様になって良いとは思うが、圧縮のし過ぎで、波形の上の部分をリミッターでカットしてしまう なんて事もある。

波形が切れる、潰れるという事は、非常に大きな歪みとなる。

然し乍ら、数%の歪みがあっても、歪みと気付かないという事もあって、CDになっているポピュラー辺りのジャンルの音楽は、盛大な歪みで仕上がっている。

 

潰れた波形は元には戻らないが、このサウンド エキスパンダーは、そんなリミッターやコンプレッサーの真逆の装置で、小さい信号は、より小さく、大きい信号時には大きくなるという回路構成を成している。

バリアブルμのコンプレッサーは、歪ませる事なく、波形を小さく圧縮が可能で、エキスパンダーは大きい波形をより大きくする働きをする。

f:id:A2laboratory:20190421155428j:image

ピュアーオーディオの世界では、エフェクトするモノなんて...と思われるかと想像するが、使ってみると非常に面白いもので、何時も聞こえなかった音が、少しステージ手前へ寄った様に聞こえる様になり、全体の音像がクッキリ来る。

ソースにも寄るが、クラシックやJazz(Old)の音の大小があり、圧縮があまりされていないソースは、比べて違いが現れる。

出力のゲインが盛り上がりの部分は、ライブの様に派手になって上がって来るから、パワーアンプも、其れ相応に余裕がないと対応しきれないであろう。

f:id:A2laboratory:20190421155424j:image

カットアンドトライの試作でモノーラルで鳴らしているが、通常に鳴らすより、エキスパンダーに通した方が、威勢が良いというか、勢いの加速具合が良く、今迄通りに戻すと、大人しくて、なにか物足りなさを感じる様な、そんな気がする。

 

時定数を良い所で決めて、ステレオで完成形の1台作ってみる。