A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2A5,UZ-42

f:id:A2laboratory:20190416053207j:image

先日面白がって入札したら落札になった一件があり、開封してみる事とした。
f:id:A2laboratory:20190416053211j:image

案の定と言うか、箱に入っていない&土埃が付いている時点で、ラジオ屋のガラクタを買った感がある(笑)

 

チューブチェッカーにかけると、寝ボケた球が殆どで、想定通り.....(^^;;

Replaceには掛からないが、goodとreplaceの間とか(^ω^;;)

どっちともない、微妙な状態の球もある。

 

本当はやっては成らないのだけども、定格の倍電圧をヒーターへ印加して喝入れしてやると、何割かは元気を取り戻す事がある。

uz42は、ハンドブックに定格以上入れると動作支障を来すと書いてあったから、慎重に喝入れする。

定めし、温度上昇でグリッドの変形かカソードの耐久的な問題の事と思われ、長くやるとショートするであろう気がする。

やってみると、すぐに管内でカチンカチンと鳴り出した。球によって、鳴るのと鳴らないのがあるが、鳴らない方が電極がしっかりと固定されている意味と考えられる。

球が振動する事で音になる、マイクロホニックも、こういう部分でも、良し悪しが見えて来る。

さて、チェッカーでgoodを振り切った辺りでヒーターを一旦断つ。

多分10秒かそこそこの喝入れ。

冷えて来てreplace側へ戻って来た所で、定格を印加する。

先程迄は、上がって来なかった指針が、グーンとgoodに迄上がる様になれば、喝入れ成功である。

喝入れしても、やはり上がって来ない球も中にはあるが、uz42は8割方復帰する様だ。

喝入れしてもエミゲンな球は、更に数回、喝入れしてみるが、数本はダメだった。仕方ない。

とりあえず9本あるから、パラプッシュでアンプが組める。

出力は35W位出るだろうか?それは欲張り過ぎかな。

 

5球スーパーだとか、その辺りで良く使われた球だが、シングルで2W位は得られる特性を持っている。

2A5は2A3の1/5程だが悪くない。

普通に使う分には、申し分無い出力であろうと。

専ら能率の良いスピーカーを使えば、それこそ大出力のアンプは勿体ない。

 

 

 

---paragraph---

 

他には、6ZP1、6ZDH3、6D6、6C6、6WC5、80HK/80BK 6E5があり、ラジオをバラした事が伺える。

f:id:A2laboratory:20190416140306j:image

中にはルーズベースで更に接触不良の球もあって、これはピンをハンダしてやると良い。

ルーズベースは、ボンドを入れ直し。
f:id:A2laboratory:20190416140301j:image

そんなこんなで、何本かはエミゲンじゃなくクズ行きになった球があり、これは問題なく使える。

6E5はターゲットが焼けて殆ど光らなかったが、喝入れすると幾らか光るように(笑)

まぁ光らなくても、僅かながら増幅率があるから、電圧増幅段への活用も出来る。

とにかくケチな方法だが、最後の最後迄、使おうと思えば、活用法は様々ある。

ゴミにするには、まだ早い。

活かせられるならば、活かしてやるのも、また職人ではなかろうか。