A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

サイラトロン NL-393A

f:id:A2laboratory:20190415181521j:image

サイラトロン、水銀入放電管であります。

元々はグリッドへ信号を入れて、大電流をON、OFFする用途の、電気スイッチの様な動作をさせて使う球で、そこへコンデンサを入れるとノコギリ波が出来るわけです。

応答が悪くなって、エミゲンになったら、次は整流管として使用出来るので、最後迄使おうと思うと使える球であります。

サイラトロンは、ビニール袋の溶着に、高周波を使ったシーラーがありますが、その機材に大きい物が使われていました。

 

あまり一般的ではないので、整流管として使う他、今は無いでしょうが、トップ プレートの真空管は、近年人気が無いようで、値崩れしています。

触ったら感電して危ないとの印象が強い様ですが、私はヒョイヒョイと触って見せたりしています(笑)

これは電線に止まった鳥と同じ原理で、シャーシを触らなければ感電する事はないのです。

指の先迄、高圧が来るという意味ですが、電氣は帰還する場所が無いので、ビリビリとはしません。

逆を言えば、地球に触っている以上、高圧電圧が体に来ているとも言えます。

プラスに触ればビリっと来ます。

 

※アースが完璧だと“来る”場合があるので、自分で作ったアンプ以外は触りません(笑)

※良い子は、やはり危ないので真似しないで(笑)悪い子はショックを受けて改心して下さい(joke

 

冗談はさておき、SiC素子だと、C4D02120Aが近いですかね。

こちらはヒーターを点火する必要が無いので、非常に経済的です。

でも見ていても変化が無いので、非常にツマラナイ素子ですね。

f:id:A2laboratory:20190415184232j:image

それと比べるとサイラトロン、いかがでしょうか。

水銀がヒーターによって熱され、蒸気となって、電子が飛び易くなり、放電という形で動作します。

150Vで十分放電が始まったので、低電圧の真空管アンプの整流部にも十分実用的です。

電流は1A取れるので、5U4が5本分以上を1本で担ってくれます。

ただ、5U4は双極管なのに対して、このサイラトロンは半波整流なので、両波整流での使用の際には2本必要という事になります。

その場合、ヒーターだけで35W消費する事になりますので、やはり経済的ではない(^^;;

f:id:A2laboratory:20190415184248j:image

しっかし まぁ、放電が明るいもので、この怪しい光を横目に、薄暗い部屋で、グラス片手に好きな音楽に酔いしれる。

う〜ん、なんとも贅沢ではありませんか(o^^o)

 

経済的なのも必要な事でしょうが、音楽たるもの家で鑑賞する事自体が嗜好品でありますから、楽しむ事が大前提と思う次第であります。

 

 

さて、どんな品を作るか検討中。