A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

6E2 マジックアイ 実験

6E2を箱で買うと安かったから買っておいたのが、置き古しになっていたから、今回使う事に。

マジックアイは3極部とターゲットが一体化していて、3極部のプレート電圧変化を使って影をコントロールしている。

昔に、マジックスクリーンなる、3極管とスクリーン部が別売になっていたマジックアイがあった。

全長が長く、蛍光面も大きく、ラジオのダイヤルスケールに使いつつ、同調表示もしようという真空管であった。

あまり出回らなかったのか、かなりレアーな部類。

自身は当時の無線と實驗の、新製品案内の広告と使い方を見た迄である。

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Ebbを下げて行くと、150Vを下回った程で、ターゲットへ電子を送るのが安定しなくなるのか、アメーバ状にモヤが出た。

ブラウン管でいう、フォーカス不良の様な印象。

90Vで殆ど発光は見られなくなる。

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マグネットを当てると偏向してグリッドが見えた。

電極が着磁しているとウネリを伴うから、ディマグネタイザで消磁しておく。

カセットデッキのヘッド用の物では弱いから、工業用の卓上式でススッと左右に振れば完全に抜ける。

懐中時計乃至腕時計の、ダイアルスポット溶接機に付随の物でも入れば、前後すれば良い。

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定格250Vであるが、200Vでも問題ない。

新品の内であるから、光量の変化を感じさせないが、古くなると明るさに差が出る。

蛍光面の寿命が長くないから、少し電圧を落として使っていた方が焼けの進みを遅らせられるかな?

ある程度焼けてしまうと発光が薄くなるから、定格を印加していた方が真っ黒になる迄は使える。

 

マジックアイは、前節でも触れた通り、3極部との組み合わせであるから、発光不良になった物は、電圧増幅として使用が出来るから、光らなくなったからと捨てるのは勿体ない。

6E5ならば、6Z-DH3の代わりに使うと、μは低いがラジオは鳴る。

モチロン、アンプとしても使える。

定めし、μは30位ではないかと推測。

 

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グリッド回路はどれ程電流が流れているか見てみた。

1Mのリークを入れているから、10V時には10μA程。

チャージ用コンデンサの容量を大きくして、動きを緩くしようとすると、20μA程流れて、充電電流が今度は必要になる。

また、マイナス側の波形にクリップが出るから、信号を共有するのは少々質を下げてしまう原因になりそうである。

専用に増幅を1つ与えた方が良いだろう。

 

ps:よく考えたらば、ABであればマイナスはある程度行ったらクリップするから、問題にならないであろう。
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