A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

LL544 続き3

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マジックアイを試験機にかけてみると、割と良く光る。

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でもって、感度違いの2表示ユニットになっていて、ローカル局と遠方とで倍率違いに同調表示するタイプの物だった。

本体へ戻すと暗いのは、B電圧が120V程度であって、程々にターゲットが焼けているから、電圧を上げると、暫し光らせられる。という様な状態。

光っていなくても、動作に支障はないが、トランスレス機であるので、このマジックアイが無いと全フィラメントが燈らないので、無くてはならない存在であります。

まぁまぁ、マジックは置いといて…

 

スピーカー自体もどうも具合が悪い。

OSCからPHに信号を入れて確かめるとやはり不良。

VCボビンが干渉している。

低域が入った時に、ガタガタと異音がするし、音が歪む。

電気的増幅側も相まって、歪んでいたが、こちらは物理歪みである。
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外して様子見。
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なるほど。スパイダーダンパーがコーン紙から外れている。

接着剤が劣化して剥がれた状態。

これでは中心が出ないから、コイルボビンが遊んでいる状態であるから、ガタガタ異音がしても全く不思議では無い。

単に接着したら良いものでもなくて、ギャップ内で干渉の無い位置において、接着しなくてはならない。

センターにフイルム1枚挟み込んだ程度の厚みで補正して貼り直しする。

これには暫し時間が掛かる。
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回路を追って調べて、FMはどうやら後から追加ユニットで対応させる様にしたらしい。

元々、AMのセットで、それにもう1つFMユニットを乗せたら良いよね。という考えと見受けられ。

合理的である。

緑に塗装されていない横付きのユニットがFMのRFユニット。

このシャーシサイズであると、内側に追加するには混んでしまうし、バリコンの上が空いているから、ここへ収納しようという具合であろう。

従って、シャーシ内はAMのコイルセットとパディングで、FMの調整部分は無い。

面白い構造である。