A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

考える人

暫くの時間が経ったが、前に不良のペーパーコンデンサを揚げて実験して、それから放置していて様子を見ていない。

壊れたのが出ているのか確かめた。
f:id:A2laboratory:20240608225220j:image

結果は問題なく使える絶縁レベルであった。

ただしかし、如何せん古い物であるし、また再発する可能性も考えて、使う場所には悩む。

が、無垢箔である事には間違えなく、現代の蒸着の薄い面の抵抗値の変化率で言えば、殆ど0に等しい。なんせ無垢であるからである。

そういった点で、古いペーパーコンのインピーダンスの低さ、電流の流れ方はスコブル良いのは良く分かっている。

其れ相応に大きさも大きい訳でもあり…。

非常に悩ましい所ではある。

 

---paragraph---

 

f:id:A2laboratory:20240608225218j:image

865スクリーングリッド変調のアンプを形にしようと、集めた材料を組み合わせて、デザイン確認。

思った以上に1つ1つが大きくて、思ったデザインに収めるのは相当混雑する事が分かった。

思い描いていた形が理想であるが、実際には遥かに大きい。

それに対してシャーシが小さい。

他諸々、漫画絵は都合の良い解釈の寸法に描けるから、合わなくても当然と言ったらそんな所である。

悩ましいが、回路変更とデザイン変更をする。

f:id:A2laboratory:20240608225223j:image

デザイン変更に伴って、可能な限り隙間に詰める方向で作る。

今日はOPTを10Wで良いとしていた所を20Wへ変更。大きくなったが、ケースを上限一杯迄詰められるならば詰めて、更に回路をここへ詰められる事が分かったから、これも一杯一杯に過剰品質に、スシ詰めにしてしまおうという、極限に欲張った仕様(笑)

まぁまぁ、これも考え所である。

 

---paragraph---
f:id:A2laboratory:20240608225215j:image

言わなかったが、モニタを飛ばした。

6L6ppの電圧測定中に、初段のカップリングをテスターで測ると、かなり盛大なボンと鳴るのは分かってはいるが、そんなモンで飛びゃしない。と高括っていたら、見事にモニタを飛ばしたのである。

10Wも入れると危ない古いS.Pである事も分かっていたが、瞬時なら大丈夫 大丈夫と高括っていたのが失敗だった。

6L6ppで50Wは出そうとすると出せるから、かなりやり手だったのである。

まぁまぁ、あの大きさのP.Tであったし、電源は余裕の余裕でドカーンと入ったに違いない。

それで、今日外回りをした時にガード下の箱を見たら12吋のダイナミック・パーマが売っていて、ご丁寧に取っ手迄も付いていて、持ち帰りにも便利だと思って包んで貰った。

これは16ω40Wだから、今まで以上に程々耐えられるであろう。

低域は箱鳴りを優先する硬いコーン紙であろう。そう思っていたのは当たった。

ユニット単体で鳴らしても性能が出ている印象。

この雰囲気はTeslaのユニットにも似ていて、箱も去る事乍ら、ユニット単体がバランス良い鳴りをする方向性。

High-Fiderityと書くだけあって、際どいハイのシャカシャカ感は若干後ろであるが、出ていない事はない。

鮮明感というのか、透き通り感はタンノイ程はないが、現代の“鳴らしました。”という印象は無くて聞いていて悪くない。耳当たりは良い。

モニタとしては暫し美味し過ぎる質感が感じられるが、これをバッフル板に据えて使ってみる事にする。

専らモニタと言っても、実験用の鳴らす為の物で、1本で良いのである。

 

 

---paragraph---

 

タンノイのあの冷酷、冷たいけどスゥーっとしたあの質感の高音は何というのか。

色々考えたが、あれは何というか例えるならばアルコール。エタノール

エタノールは手にジャバジャバと出すと瞬間に揮発して何も残らない。

そんな様に、あの高音は即時に揮発して冷たくなる様な印象である。

でもって水にも溶け易い。

何か染み入る様な柔らかさを持っていそうで、かなりの指向性があっていながら、後に残らない。

Teslaのユニットもオーバルも、その揮発する様な冷たさ、スッキリさは紙らしい印象で、比較して例えるならば、彼らはIPA

水と馴染みが良いが、完全に馴染むというよりかは暫し時間をおくと比重で分離する。

手に取ってもその揮発速さはエタノールの方が早い。

そんな様に暖かめな音がする。

 

アルミのダイアフラムであれば、機敏な細かい芸は得意なのだとは思うが。

今回のこのユニットも、1955年代(?)辺りの大らかにユニットが鳴るスタイルと思われし。

制動が緩い球で鳴らして都合良い制動のコーン紙と言った所である。

 

聞いていると、半塞ぎ以上で低域カット、半開け少しが良い具合。

殆どオープンに近くなると逆に低域が回り込んで萎む。

マイロホンではその違いは難しいかも知れないが、割とリアリティある様に聞こえる。