A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

励磁電源

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電源トランスのレギュレーションがイマイチである事が分かったが、もうここ迄形にしてしまうと、トランス交換も出来ないし、最終調整でどうにかするしかない。

とりあえず定電圧放電管が動作し、制御回路が動き続けてくれないと制御不能になって、高圧がダダ漏れになってしまうから、制御部の供給を多くとって、大きい負荷が繋がった時にも電圧が下がって制御不能に陥る事態を避けたが、制御部の電圧を高く取ると今度は無負荷に近い状態の時に、電圧が上昇して、定電圧放電管で消費する電流が増える事になるが、これもオーバーしない程度に。

電圧調整範囲は、100v〜320vが安定で、それ以下は動作が不安定になって制御しきれない。

これの症状の意味合いは、B+の電圧が高く、B-側が低い事を意味するが、B-は300vで定電圧放電管が働いて一定を保つが、それはB-対0vであって、B+対B-ではないから、どうもこのバランスが負荷によって変動してしまう。

B+に出た電圧は、0に帰還するのも勿論であるが、B-がその電圧のバランスを監視するから、B+からB-へ回り込む分もある。

これが定まっていそうで定まっていない電圧という事になる。

定まっているのは、0対B-だけである。(基準電圧管含め)

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マイナスに引き込んで、0vを基準とした時にカットオフをしたかの様にしたいが、それが+100vも高いという訳である。

VR150、0A2の基準は-150vになるから、もうVR105を追加して、-255vにすれば、バランス良く、0対B+を見た時に0vに接近するかも知れない。(計算上)(図A点)

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しかしそうなると、VR75を使ったとしても、ここの電圧が高くなる事を意味している。

見かけ上はDC500vが取り出せるが、電流が流れている時は別で、ドロップがありEbbが320v迄下がってしまう。

一旦放電させたならば、持続しそうに思えて、それも試したが、ギューともっと降下して280v以下になって放電が止んでしまう。

面白い事に、上段の制御管のカソードより下部分はカソードからの電流がある為か、放電が持続し、0v側の放電管だけが止まる様である。

0Vと書くと、まるでマイナスの様に見受けられるが、-400v側から見ると、0Vは陽極側であって、-400v側が陰極である。

これがまた厄介。ケミカルで±を誤ると派手にパンクする事になる。

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0V〜320Vを取り出す計画は上手く行かなかったが、とりあえず100〜でも使ってみましょう。と客先さんから連絡を貰えたから、これはこれで使ってもらう事にする。
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初っ端から変わったデザインにし過ぎたのも良くなかったか。

もっと後からカットアンドトライで変更効く様に自由度の高い設計にすれば良かった。

やりたい様にはやったが、投資するならばセカンドモデルの方が良かったかも知れない。

いや、これは初号機というより、試作機であるな…

まぁまぁ、次回は0V〜上がる様に研究する事にする。