客先支給品のTX-920
先日フィラメントを点火し、動作するか試験したが、全く放電しなかった。
斑らに水銀は気化していたが、どうも真空度が悪くなっているのではなかろうかと思う様な曇り方をする。
割れてはいないが、漏れがあるとすれば、蒸気水銀を吸うと、水銀中毒になる可能性を考えて、通電はこれ以上は止めた。
冷えて暫くすると、水銀は丸くなってガラスに着いてはいるが、衝撃を与えると転がりそうな具合である。
空気が入っている場合には、更に表面は酸化するかも知れない。
NHKのマークがあるから、時間交換品と思われるが、サイラトロンは寿命が短いか。
不良品。
支給品2。
昭和17年の検査表に付いた、HV-972である。
古新品かも知れない。
フィラメントを点火すると綺麗に曇るから、状態は良さそうだ。
案の定、良い放電を起こした。
電流はかなり流れ易い。
これを使って励磁電源を作る事にする。