A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

P.U 2本 試験

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新素材で手に入れた柔らかいダンパはオリジナルにより近いかも知れない。

加工してチップを出してやって。

状態はかなり良さそうに見受けられる。
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骨董屋ではないから磨きは本業でないが、燻っていて良い代物ではない、全体に良い状態そうな勘がして、とりあえず磨いてみた。
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もしかすると、リボンがヨークに触ってビビって、使うのを早いうちに止めて、寝ていた可能性が大きいか。

酷使されて触り倒したレベルではなさそう。

以前のキーと鳴くP.Uはチップに角度を付けて内側に引っ掻くスタイルをやめて再調整した。

チップ保持器は樹脂で作ったが、あまり塩梅が良く無く、結局木片をナイフで削り出して作った治具が具合が良く。

 

チップの角度というのは所謂、蓄音器のサウンドボックス的な事。(チニー程寝てはいない)

見ても然程変化はないが、内側に僅か向いていると引っ掻く様に鳴いている可能性が考えられる。

これは現場で、プラッタの上へ厚手フェルトマットに録音盤を1枚重ねて再生した高さで具合が良くなる事から。

僅か数度の角度であるが、リボンのカンチレバーではそう言った点、かなりシビアの様である。

今迄、針圧を軽くしたりして上手く再生出来ていたのか、かなり謎めいている。

恐らく、針圧が軽過ぎていては問題があったと思われるが。音溝と密着性が悪く、溝をチップが遊んで音溝を潰していた可能性がある。

特にカンチレバーはアームと大凡同じ程にカッチリとしていて、音を拾っている最中はアームを震わせる程の一体感のある、所謂旧式のP.Uであるから、これが軽いとアーム自体がフカフカ遊んでいるのと同じで、音溝へ落ちる衝撃は凄まじいものになるかと考えられる。

縦振動は特に、軽くて良いはずがなく、ある程度の重さがバイアスになって、その沈み込みからの上下の信号を得る必要がある。

軽いとバイアスがマイナスへ倒れるも同然で、横振動のディスクでは掠れ音が出ていたのではないかと推測。

掠れているという事は、溝でチップが遊んでしまったという事である。ディスクが不良になる。

状態が良いと見たP.U。

トレースノイズが僅かではあるが静かである。

でもって音が暫し大きい。

新しいダンパの性質が合っている可能性を考えて、以前のキー鳴きP.U側も交換してみる事にした。

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交換、定着待ち。

 

アームウェイトは少しナイフで削ってみたが、欲しい針圧にはまだ到達していないが、実験した感じでは鳴きは起きなかった。

ただ、以前に鳴かせたディスクは、同じ溝部分で鳴く可能性が高い。

 

また実験する