A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

トランス誂え

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1920年代のセットの様な、かなり大きいチョーク、30H、800H、150Hを誂えで頼んだ。

OPTと同じ位のサイズのチョークが3つである。

1:3はリーケージを引くと困るから、職人さんと揉んでコアバンドを回してもらう方向で決まった。

これも同じサイズであるから、電源を含めて、7個のトランスが乗っかる。

エスタン宛らの設計である。

これだけ大きなチョークを乗せたら、小容量のコンデンサで用は足りるから、今時のコンデンサの容量頼りの音からは解放され、銅線と鉄のコアが主体の音になる。

巻き数でも周波数特製の良し悪しが出るし、1発で良質な物が上がるとも思えないから、実験的に複数個用意した。

 

ホンモノのウエスタンのセット(205D ppとTA-4181A double,555,597)で音は聞いた事があるが、あれは劇場用途であるし、サッパリと乾いていながら凄まじいパワーのある、遠くへ飛ぶ音が出る。

尚、かなりHiFiである。低域も地響きレベルで鳴るし、一番上のシャリツキも出る。

非常に効率の良い、力のある音がするから、圧倒される印象が強いが、所詮は1W程度しか出ないが、それで満足させるだけの代物に完成している。

1Wも出したら家の周囲に轟くレベルであろうが。

そんなで、未だにオーディオの進歩は1920年代を境に止まっていると言ったら、強ち外れてはいなそうだ。逆に退化はしている…

 

ps:お客さんオーダーのOPTも同時に製作依頼を出しました。