A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

VT-2 プッシュプル

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VT-2を次々に支給されたので、そんなにあるならば、プッシュプルにしたら質も上がるし、如何だろうと聞いたら、それに変更出来たらお願いしますとの事だったから、ppで実験してみる。

シングルからプッシュにするのは、最近の一般(?)からすると、反転用の球が入り用になるが、それをやるには、抵抗やらコンデンサやら、色々と追加が必要になるから、シングルをプッシュに簡単に出来る、カソードチョーク反転で実験。

球を1つ追加し、カソードにチョークを挟んでOPTを変えたら、プッシュプルが成り立つ。

一方の追加した方のグリッドはアースで良い。

かなりシンプルであるが、あまり製作例は見た事がない。

グリッドにトランスを入れる方式も似た様なものである。電流を流す必要が無くなるから、コスト削減でグリッド反転の方が多かったと思われる。

ただ、カソードチョークの場合はコイルの引き出しタップを最低でも1個少なく出来るが、流す電流に応じて太くしなければならない。やはりコスト削減するならば、グリッド反転か。小さいコアで良いわけであるし。

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VT-1のフィラメント点火が1段平滑でリプルが残って不良だから100c/sが立ち上がっている。

1.6kc辺りから、上がり気味で20kcで+5dB。

低い方は100c/s辺りから-5dBと言った所。

簡易モニタのスピーカーで聞いた感じは、シングルよりか高忠実度増幅器に近い音になっている。

シングルの時は特定の周波数の信号が入ると少しモヂっているか、歪んでいるか、違う音が出ていた。

何時も聞いているソースと何か違う音がする印象だった。

エフェクターとすれば、効きの悪いという話しになるが、これはエフェクターではないから、入れた信号に対して忠実に大きく出力してほしい所。

やはりプッシュプルの選択は良い事と思う。