A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2台目のATO

2台目のATOの調子が悪化、時々止まる。

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見ていると急激に止まる様な雰囲気があるから、蹴り出しているムーブメントに問題がある可能性を考えて、時計ムーブメントは取り外し、振り子だけ振らせて持続するのか試験。f:id:A2laboratory:20221003145108j:image

1日経っても止まる気配は無いから、接触している爪に問題があるのかと思って、シリコン油を薄く引いた。
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ムーブメント自体はかなり軽く回るが、引っ掛かりがあるのか現時点では分からない。

金属同士が自重で撫でる様な動きでも、鏡面で仕上げないと引っ掛かるかなとは思う。
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1日動き続ける時もあれば、1日数回止まることがある。

振り子と台座をショートさせておく線を確認すると、これが結構なバネが効いていることが分かった。

振り子の吸い寄せ方向とは逆向きに力は働いていて、僅かながら反発する具合。

バネを外して締め直す事で接触率も再度上がるであろうし、少しだけバネの位置を伸ばして、調整して左右で反発しない位置に変更。

中央に調整しておくとどちらとも反発は分かる程の力は掛からない。

また、振り子が左右へ降った時に、バネがガイドに接触してしまわない様に、これも位置を再調整。

多分干渉してはいなかったと思うが、もしもバネが干渉していたとすると、急に止まる様な具合に働くかも知れない。

これは組み付けてしまうと良く見えなくなり、小さな丸穴から覗ける程度で全体が確認出来ない。接点も良く見えないが、接触子に撫でている事は僅かながら確認出来る。

 

 

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数日観察。雨の日は特に止まり易くなる様だ。

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試しにコイル、もしくはスイッチ部にコンデンサを入れて接触率悪化を緩和出来るか実験。

コイルに挟んだ場合は、ONで同時に充電がされ、その充電によって幾らかの接触不良を補ってくれる。

但し、Fig1の図の様に立ち上がりはコンデンサの充電とがあるから、僅かながら緩やかに立ち上がっている事と考えられる。

Offになると充電していた分が放電となり、充電分がコイルへ流れる。

 

Fig2スイッチに入れた場合は、ONでショート、offでコンデンサが充電を始める為に電流が流れ、コイルは引き寄せを持続する。立ち上がりはコンデンサを無視する為、応答速度は速い。

引き寄せの時間が僅か長くなる為、振り子の振り幅は大きくなる。

尚、接触不良が起きれば起きる程に引き込みが強くなるからこちらの方が安定的とみた。

この作用は、スイッチング電源、乃至、チャージポンプ方式と似ている。

 

§ 

 

コンデンサの容量も様々調べたが、小さ過ぎても充電が少なくなる為に意味を成さず、大き過ぎると今度は放電が長くなり、振り子が逆向きに振る最中も引き込みになってしまい止まる。

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最も、Fig3で表す様に、振り子が抜ける方向へ振っている時には、負の発電が起きるから、コンデンサインピーダンスの低い電池は逆相へ流れる、もしくは電池の陽極電圧以上でないと打ち消して負の電位にはならないのかも知れないが、ショート状態になるとすれば、それはちょうど、電磁制動機、ブレーキと同じで、振り子が自らの発電で出し、自らを制動してしまう事になる。

従ってFig4の様に、整流器を用いて、負の電圧を阻止しやる事で完全なる引き込みの動作になると考える。

またその全体波形はFig5

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試運転をして様子見する。