A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2022/10/11

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以前にIさんから譲ってもらった12AX7プレートフォロア2段増幅の基板を5965でプレートフォロア、カソードフォロアで使える様に少し手を加えて使わせてもらった。
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5965は12AT7を複数パラった時と同じ特性だそうで、電流を流して使う方法でないと歪んで良くない。

逆にインピーダンスを下げたい場合には有利である。
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初段でゲインは50はあるから、1:4のトランスよりも大きい信号が得られる。

次段にカソードフォロアーだから、ゲインは1以下。

最もインピーダンスを下げたい場合にSRPPが有効であるが、そこそこに鳴らすにも10Vの信号は欲しいから、SRPPではそこ迄の信号が得られるかどうか。

インピーダンスが低く、信号も小さい場合には有効であるが、案外大きい入力を受け付けないのである。歪み易い。

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軍の放出ソケットをリサイクルしたから、シールドの袴付きで、これがノイズアンテナの元になるからヒーターのCTとでカソードに戻そうか検討したが、アースにしておいた。

AC点火で20mVのハムは残ったが、小さくなった方である。

 

 

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久しぶりに巻き不良?乾燥し過ぎ?で巻紙…ではなく巻き葉っぱがバリバリと崩れてしまう。

幾ら吸っても、横からの空気侵入で1/2と言った具合。

吸い過ぎ防止にはなって良いけれど、崩壊部分を越えて手前に来た時に、今度は吸い過ぎで燃え過ぎで、かなり濃くなってしまう(^^;;

燃え過ぎたら、濃いが香りが潰れるし、シケモクも臭い。

赤くならない程度で、ゆっくり息する様に、とにかく高温にしないのが美味しい。

調整が難しい。

球で言えば、プレートが赤熱しない様に不安定な-Cを調整しながら使う様な具合かな。ちょっと違うか(^^;;

球も空気が次第に入ってしまう物もあるし、葉巻も手で巻いているから、バラつきは大きい。

最近の製品は壊れ難くなったけれども、昔は女工さんが並んで組み立てていて、人の手が作る物は大体壊れる物は壊れるし、長持ちする物はするっていう、バラツキが大きいもので。

ただ、手作業で作った物の修理は手でやれば出来るが、今は機械が機械を作っているから、最早手作業で修理しようというのは困難を極める。

だからブロックで、ユニット交換が一般的である。

何がどう壊れたのか、サービスマンは把握していなくても、大凡ここかなと思うユニットを交換してみて、直ればそれで良いやという具合かな。

持ち帰って、技術担当は何処がどうなったか、次モデルで改良した物を発表するかも分からないが、次分迄はもう既に完成していて、発表を遅らして、前分を売り切った所を見計らって次を出す様な事をしている場合もあるが。

そうすると改良にはなっていないから、同じ物を使っていれば、また壊れる箇所は決まってくる。

各メーカーで、壊れ方の早見表みたいのがあって、テレビだと三菱はラスタが横一本になるだとか、日立は縦一本だったりと壊れ方で大凡何処のメーカーかなと電器屋は検討が付いた事と思われる。

今はエラー表示があったりして、どこが悪いかを機械が自己診断してくれるから、電話を受けて検討する事もないのかも知れない。

マニュアル通りに進めるのが流行りか。

 

壊れ難いのが最良ではあるが、何でも寿命はあるから永遠な物は存在しないのは言うまでも無い。形ある物は崩れるし、生き物も寿命がある。

早いか遅いかの違いではあるが、何にしても人が苦労して作った物は熱があって良い。

しかしまぁ、作者の熱の注ぎ様に理解が追いつかない乃至できない物は、分かる人の手に渡った方が幸せであろうとは思う。

まぁまぁ人は飽きる生きモノだから、テスラの書き残しと同じで、新しい物を求め、いざそれが完成してしまい次の日になれば、その関心は次の物へ移ってしまい、あたかも昔からあった様な物に扱われてしまう。

 

だから、日光東照宮は未完成の代表なのだろうなぁ。

“完成したら、後は朽ちるだけ“
う〜ん、考えさせられる。