A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

42パラプッシュ

売りに出すと、回路図をくれだとか、ノウハウを教えてくれだとか、そんな問い合わせしかなくて、面倒で取り止めて寝かせて其の儘忘れていたのだけれども、お客さんがアンプを何か譲ってくれませんか。と来られたから、そう言えばと思い出して出した。

1年位寝ている様な気がする。ダメになっているかと思ったが、音は出た。

低域が少し引き気味に感じて、UZ-42の寝ボケを確認するとgmがジワジワ上がって来る感じだったから、ppでバランスが崩れて低域が出難くなっていたらしい。

バランスを大きく崩すとOPTが励磁して低域が出難くなる。

締まった感じもするが、出ていないだけ。

暫くすると戻ってきた印象ではあるけど、カソード活性化がまだするはずだから、半々という印象。

最初のうちは30分は予熱してやった方が良い。馴染めば、大凡早いうちに立ち上がってくる。

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このシャーシを最近使っていなかった事もあって、忘れていたが、swを手前に持って来てほしいというオーダーに、ハイハイと2つ返事で返したが、内部は比較的混んでいて、配置替えが大変だった。

手入れを兼ねて追加工して、元の穴はヒューズで埋めた。

スイッチはコンデンサに端子が当たって危険だから、ON-OFFが逆さになってしまったが収めた。

連日で飽きが来ておられるかも知れないが、トグルスイッチの上がONでなくてはならない。という規定は、関東大震災後に定められた筈で、物が当たって誤ってONになってはならないという事のはず。

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AB2だと思ったが、A2級。

A級pp動作でパラプッシュにしていたのだな。忘れていた(^^;;

バイアスは浅く、sgは定電圧放電管でドロップして、車で言えば、信号待ち停車中に、ブンブン吹かしている様な感じ。

仕方なくやっているとしたら、バッテリー上がりかバッテリーお釈迦な状態かな(笑)

ロケットスタート出来る様な感じで、大信号時にも、フラフラしない様にしている。普通以上に2回りか大きい電源トランスが重いが、レギュレーションもそこそこ良い筈であるが、5Z3だから、数百Ωは電源インピーダンスあるかな。

安定性を求めるならば、抵抗で熱にしても良い。一番安上がりな方法は、抵抗ドロップ。

電圧は一定には保たれないが、安定性とレギュレーションは改善される。

電源に余裕があればの話ではあるけれども…。

専ら、A級動作ならば、流れっぱなしになるし、ppの双方で打ち消しになるから、フラつきは少なく済む。

普通のppの合成のボヤけた音は改善があるかな。