A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

阿部式電氣時計 続

水曜日だから巻き上げの日。

そんなで動画を撮った。こんな感じでオリジナルは動く。

途中電話が掛かってきたり忙しなくて申し訳ない(^^;;

30秒信号式の小時計もあるから、欠品した歯車を作るならばと、1分1信号のオリジナルに回路を1つ足して、2信号出して30秒式も使える様にしている。(ただ反転信号を出すだけだけど)

1分で90°しか回転しないから、2信号出すのは案外難しい。クリアランスが狭いのがその理由。

1分信号式は、2信号の内の片信号だけを使う様にすれば良い訳で、両立出来る。

小時計は4台動かしているけれども、こんな大きい電源は有り余しているかな。もっと小電力で十分動く。

 

言っておきながら、機械手入れをしてやらないと上手くなくなって来たか、ゼンマイよりか錘の方が軽くなっているか、歯車の噛み合いの損失か、バランスが悪いから、60秒を過ぎても巻き上げが鈍い。追加で500gやっているがまだ軽い様だ。

ちなみに、普通一般の錘式は、巻き上げ時にトルクが解放されてしまうから、運針しない。

巻き上げの時間だけ遅れる。

その点、錘は1分間に1回だけ連結され、ゼンマイを巻き上げるだけだから、1分間は錘に左右されないで運針を続ける優れもの。

要は1分間は錘が無くても動き続ける。

錘のトルクとも無関係に、内部の小型ゼンマイのトルクが重要になる。

このゼンマイは側から見えないが、歯車のホゾ側に香箱があるのがそれである。

シャフトと歯車は一見してくっ付いている様で、別の動きをするという意味である。

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簡易図解するとこんな様。

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Y字のレリーズが秒針側に付いた偏心カラで1分間に1回爪が外れて、錘側の歯車を半回転させてゼンマイを巻き上げる。

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写真を探したらあった(^ω^;;)

薄いリン青銅のゼンマイが香箱の中に収まっている。
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欠品していたレリーズを、この機構だから、こんな感じだろうと再現製作したもの。

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組み付けるとこんな具合。

まだ制御用歯車は組み付けていない状態。

動くか試験している頃。

 

また時期をみて手入れする…

 

 

尚精度は+1秒出ていた。昨日のネタは日曜日の事だったから、3日で+1秒である。