A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

フィルコ ガリガリ。

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フィルコの小型ラジオをベッド傍で使っているが、かなりガリが酷い。

電源を入れた直後からVRをグリグリやって音が出る迄続けるという事を毎度やっていたが、良くならないし、特に雨の後は特に酷くなる。

蚊の鳴く様な小さい音でしか鳴らさないが、良い場所に来るとガサガサ始まって音が止んでしまう。

全く困ったヤツであるが、良い場所を見つける作業、それで余計に目が覚めるから手入れする事とした。

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VRの中点にカップリングがあるが、これの漏れも怪しい。

ガリの種類は2つある。

1つは、可動接触子と固定素子との物理的接触不良。

2に、DC成分が漏れて、バイアスが変化する様な状態の時に、擦れる音が其の儘出るという事がある。電圧によってはカーボンが焼ける事もある。
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VRはSW連動だから外す箇所が多い…
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Cリングを外して全バラ。

カーボンは多少減っている様であるが、問題無さそうだ。

接点復活剤を胡麻粒程に綿棒に取ったら、それでカーボン面を拭いてやるが、接点復活剤を残すとカーボンが剥げ易くなるから拭き取り仕上げとする。

カシメ部に復活剤が入ると絞れなくなるから絶対に湿らさないこと。基本中の基本であるが、接点復活剤はリレーの接点用途。カーボンVRに塗ってはならない。
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カップリングのペーパーを1つ交換した。これで漏れも無くなるであろう。

このVR周囲はアース側を浮かしていて、VR自体がシャーシから離れると絞る機能が働かなくなり、大音で鳴るという。面白い回路らしい。

VR自体の静電にもしかすると頼って結合している可能性も無くもなさそう(?)

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問題なし。良好。