A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

精工舎のショートスクエア

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久しぶりの持込み修理依頼品。

珍しいスクエアのダイアルでショートという。

昭和初期か、巻鍵のプレスからすると大正期の様な雰囲気もある。

しかしながら、ケースの金縁が木枠で組んで、金塗りなのは、戦時中か戦後間もない頃の作りにも似ている様に思う。ただ、それだとオキュパイド ジャパンの表記のはずだから、違う様だ。

どちらにせよ古いが、96年のOHしてある様子。

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見てみるとゼンマイのコハゼに付ける棒バネが落ちているから、巻こうとするとバーンと外れそうだ。

危険な状態かも知れない。

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どこにあるか分かるかな。

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バラしてみると、結構修理歴が多かった。
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ゼンマイは外れた後だった。

手が叩かれて痛かったのではないかなと推測(^ω^;;)

機械は丁寧に手入れがされていて、スコブル状態が良い。

ホゾも摩耗がなく、タガネで打った跡もない。

5年かに1度割合でOHを出していたかも分からないが、とにかく状態は最良である。


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バネ棒を掛け直してみたが、折れたのか寸足らずだった。

新しいのは材料を調達しないと無いから、一旦材料待ち。

調達したら、加工して作る。