A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

針曲がる

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ステレオディスクがどうも右に寄って歪みっぽい。

ドライブ自体を変えてBQ-2Bに付けているM7Dで鳴らすと問題ない。
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トーレンスで使っているM44Gに問題があるらしい。

針先を外してみたら、随分と曲がってしまって、ダイヤモンドが横を向いていて(^ω^;;)

こりゃステレオが寄るしハイ落ちもするわけだ。ディスクには良くなかったな。

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上から見るとこんな具合に。

再生直後の針が初っ端の溝に落ちた時に数秒はアームは機械的に固定されていて、案内溝を1回か飛び越える事があり、内側に針が寄せられてしまう事になる。

この備え付けのアームはEMTと同様の物であるが、インサイドフォースキャンセラは無いから、その為に曲がったと考えるのが妥当なのだろうか。

それとも針圧の高い、太いカンチレバーのP.Uを用いるのが良いのだろうか。

ダイナミックバランスは最大で8g掛けられる様になっている構造である。

TD-224の製造期は1962年辺りらしいから、その時期というと軽量針が出始めの頃かも知れない。

最新のP.Uでなければ、1950年代後期のM3DやM7Dが使われても不思議ではないから、針圧が8g迄あるのも分かる。

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回転曲がりはどうにか修繕が効くが、細いアルミ筒だから、また再発するだろうなと。

マグネットは菱形になっていて、平行を見るとアルミ筒だけが捻じれているから、マグネットは動かさず先端だけを補正。

横曲がりしているのはパイプの一方が若干伸びているのか、パイプに潰れが発生しそうであるから、程々にしておいた。

 

交換が容易であるし、それを考えると、交換して対応し易い様に出来ていると言っても不思議ではないかな。

長持ちし過ぎると売れなくなるし、そういう事も配慮の上の代物なのかなぁ。

消耗品の類である事は間違えないけれども。

色々考えてしまう