A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

青いラスタ

f:id:A2laboratory:20210526203815j:image

日本光電の2現象4ch万能型オシロスコープを入手した。

筐体は、昭和25年頃の高級120mm型を思わす様な巨大な物である。以下は参考。

f:id:A2laboratory:20210526204800j:image

f:id:A2laboratory:20210526204753j:image
f:id:A2laboratory:20210526204756j:image

キクスイのMC-120。GT/ST管構成。手持ちの中では最古のオシロスコープ

モッコリと丸々したブラウン管はフォーカスが合っている様な合っていない様な、波形もリサジューも中心から離れると次第に倍数の様に伸びてしまい、波形が見られるという程度の代物。

使用真空管のカーブ特性が均一でない事も関係していると考えられる。

その為か、ガイドグリッドは元から無い様である。

フレームには窪みがあるが、キャプチャ用のカメラアダプタのマウンタかな?とも思ったり。いかんせん古くて詳細不明。ただ動作はしている。

 

§ 

 

f:id:A2laboratory:20210526203840j:image

こちらは1970年代の後期か、精度は申し分ない高品質な様に見受けられる。

ヒューレットパッカードオシロもリサジューすると、その細かな綺麗な線が美しく、端まで輝度が一定に来ていたが、こちらも同等であるが、細部のクシュクシュなっている部分の表現が若干モヤっぽい。HPの方がやはり上物。

良くあるのは、端の方へ来るまで振らすと、薄暗くなって、輝度を上げておくと、スポットになった時に高輝度になって、焼けるんじゃないかと心配になるなんて機体もある。

上記はXYサリジュとSweepを掛けた所。

X-Yロータリーを掛けるとガチャガチャと内部でリレーの働く音がする。

f:id:A2laboratory:20210526203828j:image

ブラウン管は画面の3/4程ありそうな、太くて殆ど寸胴の様なカッコをしていて、長いビームネックを見ると、2ユニットの電子銃が確認できる。

ヒーターも上下で結構明るく光っている。
f:id:A2laboratory:20210526203812j:image

本体はネジを外す事なく、2箇所、半回転でケースが外れる。

故障時の修理のやり良さが考えられている。
f:id:A2laboratory:20210526203825j:image
f:id:A2laboratory:20210526203834j:image

基板はプラグイン方式でバラせる。

良い設計である。

f:id:A2laboratory:20210526203831j:image

アノードキャップはQQQ中央無線だった。

こういうのも作っていた時代があったのだなぁ。
f:id:A2laboratory:20210526203819j:image
f:id:A2laboratory:20210526203837j:image
不具合がより出そうな入力アンプユニット部分は群を抜いて外し易い設計である。

ロータリーを見たが接触不良は今迄無かったか、接点復活剤は皆無である。

これならば、ハケで薄く塗って拭けるから、良くある奥まっていて、スプレーしたくなるという事も無いかな。

専ら、アマチュアが所有できる様な価格帯の物でも元々なく、医療研究機関かに納まっている様な部類であるから、下手に触って壊した品物でないという点も状態の良さに関係している。
f:id:A2laboratory:20210526203822j:image

テスト信号で確認するとAchアンプ側が少し直線性が悪くなっていたから、トリマで調整。

Bchは問題なく。

ch1とch2は個別(アンバランス)に走らせAch+Bchで最高4ch走らせる事が出来るが、ch1とch2でバランスに切り替えも出来る。

ただリサジューのやり方がまだ良く分からず、Ach、BchはX軸orY軸のみで、Horizon(Mag.amp)ユニットにExt入力としての1chしか入らないのか良く分からないが、ch1やch2、Ach、Bch共に一方方向な気もする。

スウィープの観測は最高に綺麗。