A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

70-D RCA Transcription Reproducer.

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また出張。

ピカリングのアームマウントとバラした配線を戻す作業。

バラしてあった配線を戻したのは、専ら私がやりたかったのを押し勧めた感じで、音出しも私が押し勧めた(笑)

右の元々付いていたらしきRCAの一式がフィルタ回路へと入っている。

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私の所にある、BQ-2Bはイコライザ回路は無くて、単なる箱だったのだけども、こっちは局かの払い下げの儘っぽい雰囲気。

何のイコライザカーブか分からないフィルタ回路、MI-4975ユニットが入っていて、垂直と水平の切り替えと1〜4の番号が振ってある。

RCAのP.Uが特殊で、モノーラルのクセに3線出ていて、どうも垂直信号、水平信号、どちらも走らせる事が出来るらしい。

所有のDeccaのMarkVもセンターコイルがあったりするから、その雰囲気でタップとして引き出せば、3線でも不思議ではない。

針はダイヤモンドか分からないが、見た感じは1.5ミルかくらいの印象だから、SP盤であろう雰囲気。

16インチ ディスクは2ミルか、また少し大きいスタイラスで、これは局で使っていた払い下げ以外は、恐らく無いはず。

このP.Uのスタイラスが2ミルかは分からないが、16インチ シェラックは見た事ないから、バイナルであろうが、多分走らせたら、重過ぎてダメかも知れない。

16インチディスクは2枚しか持っていないから、オジャンにすると痛いから聞かせてもらえたとしてもやめておこう(^ω^;;)

 

アンプへ簡易的に繋いで、触ってハム音の出具合を確認しつつ、元あったであろう端子へ付け戻す。

良い具合に音が出た。

SP盤の深溝らしい太い音がDeepで良い鳴り。

しかしながら、不思議と出音は、ラジオライブラリの様な、あの独特の音色。

それもかなり古い。

SP盤自体も古いというのもあるが、私宅で鳴らすと凄く近代的なHiFiな鳴りで、ジュークボックスもやはりWide-Rangeで近代的。

局特有の“あの音”ではない。

P.Uが同じだから、それらしいのか、フィルタ回路の時定数がそうしているのか分からないが、SP盤らしい気もしてくる。

フィルタ回路自体は、イコライザカーブを持っている訳ではなく、スクラッチフィルタに近い働きらしい。

 

追加したピカリングのセットは、特別フィルタを通した訳ではないが、ハイ下がりで、HiFi感は強調されない。

ピカリングも局向けと思われし、1〜5のイコライザユニットがあったが、バラされた形跡が凄く、ペーパコンで構成されていたから、多分真っ当な音は出なさそうに思って通していない。

フォノイコライザとしてはRIAAカーブでデコードしたが、外れてはいない様子。

 

トランスクリプション自体は、BQ-2Bの1つ前モデルで、ギヤドライブ。

手入れが行き届いていないというのもありそうだが、ゴーっとテーブルが鳴る。

ベアリングの磨耗は、高速回転ではないから、問題ないであろうが、まぁ音楽LPっていう感じではない。

33rpmが出るが、これは長時間記録用の16インチ向けの回転で、スタンダードは78rpmのはずである。

78rpm時には、かなり静かになる。

Wurlitzer 1015と良い勝負であるが、プラッタの重さからしRCAには負けるが、モーターは倍以上のが入っている。

シャフトはRCAの方は簡易カッティングマシンになるだけあって、やはり丈夫。

 

それと周波数合わせに有名ドコロのクリーン電源インバータを使ったが、酷くリーケージフラックスが出ていて、ハムが飛び込む。

電源が入った途端においては、ボンッ、ブゥーンと、ラッシュカレント音がアンプから出る始末。

ブラウン管の機材は近くじゃ全く使えないレベルである。

少しコスト下げたか、手抜きして、磁気シールド巻きしていないトランスを使っているだろう。

石アンプやデジタルで構成すれば問題にはならないであろうが、こりゃマズイ。

それを考えると、お高いが、医療機器レベルのOMRONのインバータは静かで安定も良い。

箱内に入れていても、ハムも入らない。

オーディオ用途は、少々当てにならない場合がある。

 

私の2Bは、試験でも使うから、面白味は無いが、良否判定使う場合は、これが良い。

70-Dも面白さで言えば欲しい気はするが、もう増やせない(笑)

置き場がそもそも無いw