A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

周波数変換管を使ったフォノアンプ

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周波数変換管と云うと、STの6W-C5、GTの6AS7、MTの6BE6、この辺りがパッと浮かぶ。

わざわざ、これらの球を研究して迄使わなくても、都合の良い球は幾らでもあって、単なる増幅用途には使われず、実験もされなかった事と思う。

今、この球が在庫として有り余り、新同品の置き古しが、箱単位で廃棄されようとしている。

既に2tトラックで産業廃棄物に回ったのも有るが、流石に2tトラック一杯の量を貰い受けるも、置き場所がないから、致し方なく見送った次第である。

実験をしてみて何本壊しても痛くはないから、どうやると使い道が開けるか、色々と試してフォノイコライザに行き着いた次第である。

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特殊な構造故に、カソードバイアスは無しに、OSC-gとCgを上手く使う事でNF-EQが掛かる。

ゲインは20〜300μ殆どである。

この周波数変換管には2種類ある様。7極管である事に変わりは無いが、ペンタグリッド型とヘプトード型である。

ペンタグリッドにはスクリーンとは別に、グリッドアノード極が出ていて、コントロールグリッドは4極目になる。

ヘプトードには、サプレッサが出ていて、第3グリッドの位置がコントロールグリッドである。

殆どヘプトードの構造の様だが、年別のデータブックを見ていてると、ピンアサインの表記が異なっている場合があり。

1番が浮いていたり、g6が出ていたり、g5が出ていたりする。

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許容入力はoscグリッドが200mV程しかない為、高出力型のP.U、例えばオルトフォンを使った場合にピークにモヂリが出る事は致し方ない。

専ら、そんなに良いP.Uは持ち合わせていないが(笑)

普通一般のマグネチックでは、100mVか150mV程であろう。

 

ps:コントロールグリッドは700mV迄耐えられた。

 

シャーシを加工し、部品を取り付けただけで、電気的配線は全くこれからである。

回路図は特に書いていないが、頭の中では描けてはいる。

毎度の実験用である。

今回は音色調整は無くして、出力VRも省略した。

予想では、1段でゲインが高くなるから、後段の6SN7にもNFを掛けてゲイン落としをしないと、数十Vが得られてしまう可能性も考えている。

全体ゲインは50dB程になりそうである。

まぁとにかく、実験してみての結果が、お楽しみである。