腕時計の修理依頼が何件か来たが、作業台が綺麗に空かないから、すぐには始められない主旨を伝えてあるから、時間的に余裕はある。
今回はアンプも片付いたから、綺麗にして作業する事に。
1つ目はハミルトンの水晶時計である。
私も1台ハミルトンの掛け時計は持っているが、英国ハミルトン(宝石屋)で、今回の依頼品はアメリカ ハミルトン(スイス製)である。
名前は一緒だが、別会社。
開腹。
ETAのムーブで、15石である。
いやぁ、水晶でも真面目な設計だ。
これはBatt.を交換して仕上がり。
王冠の時計である。
これは珍しく装飾にコストが偏っていないで、機械に偏っている。
45分のインデックスが外れたという事で持ち込み。
以前にも、落下させて動かなくなったという事で預かった経歴がある。
その時は、テンプの振り石飛びを起こしていた。
モントレ ジュネーバ...かな。
ETAっぽい感もあるけど、良い出来栄え。
ガンギにもショックプルーフが使ってある。
ダイアル部分に行くには、2つの爪を外してやらないと機械はベースに固定されていている。
これまたバネになっていて、機械が風防側へと押し付ける様な固定がされているから、小さいコハゼの様な形のバネ板を、ケースの段ちになっている隙間へ挟み込んでからネジを締める必要がある。
少し緩めてどうの、という構造ではないから、バラすも組み立てるも一苦労。
サブミニチュアと比較。
完成。
基本は一見さんの時計の修理、オーバホールは請け負っていない。
というのも、万が一にも壊した場合の賠償代の問題となった時に、支払いが出来ないからというのが大きい。
金額は高いが、其れ相応の対処出来る所へ修理なりOHは頼むのが良いであろう。