A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

掛け時計 色々

大掃除というか、埃払いを。

時計はやたら集め過ぎた感があり、修理済みのもあれば、Junkも多数で、他にも御蔵入が幾台かあるから、売ってもまた壁が他ので埋まるという(笑)

完全なる時計屋感がある(爆)

 

修理が楽しいのか、集める事が楽しいのか、それとも両方なのか。

然し乍ら、修理を学ぶと考えれば、勉強代としては安い(?)事と思う。

物も残る、知識も得られる。

博打だとかで遊んでしまうよりかは、良い教材になっている。

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ストックの部品箱とで、ガチャガチャなのは仕様である(笑)

地震で崩れなかったのが凄い(^^;;

スクエアの出テンプの左隣は精工舎の電気時計。停電補助付で絶対的な精度が期待出来るから、基準用としている。

岡田乾電池のOEM品。

電柱からは単相3線が来ていて、商業地であるから区画停電は起きた事は無い。

夜はノイズは日中同様無くて綺麗であるが、電圧変動が±10V程あり、絶えず揺れ動くが、周波数さえ変動が無ければ、正確に動き続ける。

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上2つは60c/s用の電気時計で、周波数変換器の精度を調べる為に持っている。

50c/s地域で使用すると、毎分10秒、20%の遅れを生じさせる。

他はゼンマイ式 古典の類。

OHして放出予定(^^;;

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左は部品取り用

右は帝国時計の物で、物資が乏しくなって来て、色々と材料がチグハグになっている機械。

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左の四つ丸は、イングラハムので、明治期。

内部に持ち主の記名と庄屋の住所が墨で書かれていた。

当時としては、舶来物の西洋時計が高価であったから、盗難に遭っても、証拠になる様に記名したのではないかと推測。

精度が見事に出る。

1週間巻きで、週差1分以内。

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右、ゼンマイを使用せず、錘を動力として使用したもの。

ゼンマイの様に、巻き始め、巻き終わりでトルク差が生じない為、一定したトルクが得られるが、錘が重い+長い。

週差 数秒〜数十秒以内。

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阿部式電気時計も同様に、5kgだったかの錘を動力にしている。

フーコーの振り子の原理で、これまた何kgもある振り子を使用し、僅かな駆動トルクで重い振り子を振らす。

1往復2秒。

電気時計とあるが、これ自体は機械的に電気信号を送り出すパイロット時計で、機械式である。

精度は月差数十秒以内。

3日に1度、巻き上げる。
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左の曜日付も結構良い精度が出る。

他には貸し出ししていたのが帰って来たり、不具合がある物等色々掛けっぱなし(^^;;

ガラ箱にあったバラバラの機械を寄せ集めて組み立てて、ケースもバラバラなのを組み合わせて作ったのもあったり(笑)

せっかくだから、もっと奇抜なデザインで作れば良かったと今更(笑)

時間をみて手入れして、また貸し出しをするか売りを検討する事にする。

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店の顔。

お客さんや、警備員さんが当てにして時間を確認するのに使われているから、手入れはバッチリやっています(^^;;

月差数十秒以内。

阿部式電気時計よりも小さいが、1m30cm位はある。

2音式の時報が独特

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右は店の顔と同じく、精工舎の機械&ケースなのだが、これを改造して、電気自動巻式で、24時間のインターバルタイマーを仕込んだ、戸上電機の製品。

昭和8年辺りのモノらしい。(本社問い合わせによる)

5年に1度か市場に姿を現わすが、値段は据え置き。恐らく、使い方を知らないから安い。

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上、国産 シンクロン バイクロナス

我國で初のアメリカテレクロンの特許を買い、商品化した会社と思われる。

停電補助装置は、精工舎の機械が組み込まれている。

下、スコットランドのHamilton & Inches(宝石 貴金属店)がパリにある時計屋に作らせたモノ。フランス製になると思う。素材が良い機械が入っている。精度も文句無い。振り子式 2週間巻。

黒い石(?)をダイアルにして、彫り込んで金色を入れている。

1900年辺りの品物っぽいが、綺麗過ぎて嘘くさい(笑)が、それだけ良質な材質と思われ。

動作音が非常に静か過ぎて、動いているのか分からない。

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電気時計色々。

手前両方精工舎であるが、奥は、ナショナルのOEM品。

 

こんなで掛け時計の類は沢山あるから、少々普通の機械には面白さを感じ難くなって来て、自分でどうにか精度の良いのが作れないかと検討したり(笑)

しかし、今は欲しがる人も少なく、狭い業界だから、修理もそれを認める人も少ない事も確かで、結構厳しいというのも現実である。