A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2019/12/22

Damn!!!またやってくれたな。

年末年始は集荷に来る人もアルバイターで、集荷を手配しても来ないし、忘れていたなどと、大変に不適当。

受付がそんなだから、品物を投げているに違いない。

OHした出テンプの時計を売ったのだが、そのガラスを割ってくれるなと、厚いダンボールを巻いて、プチプチに包んで、更に箱に入れて、注意書きを書いて、これなら大丈夫だと思っていたが、やっちまったか(ーー;)

ガラスが割れると、細かいガラス片が機械に入って動かなくなるから、再度OHしなければならない。

良い腕の時計屋を見つけられたらば良いが、何となく戻って来そうな気がする。

ガラス屋も紹介してくれと言われそうな気が....

もう最悪!damn!良い状態に仕上げたのに壊すんじゃあないよ!

とりあえず定形外発送だったら保証してくれなかったから、良かったと言えば良かったかも知れない。

ps:運送屋から電話があって、一旦戻すから、修理出来るレベルか、見極めてくれとの事。

代替え品が無い1点物という感覚が分からない人には、ガラスだろうが、壊れ物だろうが関係ないのかなぁ。改めて欲しいなぁ。

 

 

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年末は何故か壊れる電化製品が多くて、修理物品が多い様子。

依頼数が多くて手に負えないから、暇ならやってくれないかと修理下請けオファーを貰う。

品物はヴィンテージ フェンダーの球アンプ 修繕。

まぁ確かに暇と言えば暇だから、受けておいた(笑)

何時搬入されるかは分からないが(笑)

 

幾らで請け負っているのか分からないけど、自分の所へ問い合わせに来るお客は、良い状態にオーバーホールしてほしいのか、ただ鳴れば良いのかすら曖昧で、とにかく金は出したくないけど、あわよけば良い仕上げして欲しいという要望が多く、転売目的にチョコ直しを希望しているのかも知れないが、一限は大抵受けるに至った事がない。

まぁ、そういうイイカゲンな愛情の品物を修繕する気にもなれないが。

どんなに良い物でも持ち主次第で、生かすも殺すも左右する。

何でも其れ相応の手入れは必要で、最低限のメンテナンスを惜しむならば、新品の新しい物を買った方が良い。もしくは、オブジェとして其の儘飾っておく。

中古は安いが、手入れ代は掛かるから、新品よりも高くつく可能性は高い。

安けりゃ良いや、今少し動けば良いやで手入れが必要な状態の中古に手を出すのは、ちょっと勿体無い。

部品取で欲しいっていう場合はまた別だけど。

その為の職人もニワカみたいなのが多くて、適当でない手当のやり方がしてあったりを時々見受ける。

これだから、職人の価値が下げられてしまう原因になっているのではないかと思われ。

電気製品の保守は不適当であると、火事の原因にもなる可能性があり危険であるから、やり込んでいる職人に任せるのが良いのは言うまでもない。

とにかく、電気は見えないから、危険性を熟知する事が重要。

現場で会っていても、ネットでも、本や雑誌で読んだ上っ面の知識で話をする方は多いが、重要なのは手が動くかどうか、経験値があるのかどうかであると思う。

飛び付きミーハーはプロでも職人でもない。

言うのは簡単、やるのは難しい。

自身は職人を目指して修行の身。それは生涯変わらない。携わる事、何時もが勉強。

 

 

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前に言ってた、ホットスプライサーのホット部分、20Wの抵抗2つパラって30W流してやってみたのだけど、温かいっていうレベルになる迄1時間位掛かってしまって、遅いから、定格の40Wに変更。

これでようやく、サーモスタットが反応するレベル。

40W定格だけど、50W位流さないと、使用までに時間が掛かってしょうがない感じだけど、抵抗自体は100℃を超えている。

本来は電熱器かで、焼くレベルで温めていた事と推測。

だから切れ易い、壊れ易くなっていた事と考えられる。

配線材等は、自分用だから屑を集めて構成した(笑)

危険極まりない売り物には出来ないが、大丈夫。

自分を過信するのも問題だが、これは自分が使う分には大丈夫。

“問題が起きたな” と思う勘も重要である。

それも分からなく、大丈夫というのは単なる過信。

 

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冷え切らせて、再度温まり具合を検査すると、使うかなぁという30分前に電源入れておけば良い感じ(^^;;

45分でサーモスイッチが入り切りが始まり、温度が一定してくる。

 

それと、いつ来るのかなぁ〜と思っていたら、フィルムセメント届きました(笑)

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ブリテン速い。

早速、フィルムの切れ端で接着してみましたが、上手く行く時と外れてしまう場合があって、どういう事なのか調べてみる事とした。
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裏表で接着をして、接着が上手く行った方が、アセテート面になる。

絵の入っている面同士だと剥がれる。

この表面の状態を見たいから、腕時計のOH時には必須のキズミを。

プラスチックの方が軽くて安くて良いが、使い捨てみたいな感じがどうも自分にはシックリ来ないから、ガラス球を愛用。

単なるレンズであるが、まぁお高いもので(^^;;

でも値段じゃないかな。やはり使えば分かるけど、質感良いし落下させても傷にもならない。

目の堀が浅いから、バンド無しだと目が攣ってしまうのはご愛嬌(笑)

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上手く行った面を無理やり剥がして傷を入れてみた。

アセテート面。
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逆面。

段階になって一番上が絵が入っている部分という事が分かる。

絵の入った所へセメントを塗ってもすぐ剥がれるから、カッターで表面を削ってアセテート面を出すという作業が必要。

スプライサーにカッターが内蔵されている。
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同じく絵の面
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アセテート

削った時に絵が削れない場合はアセテート面を削っているという事が分かる。

 

説明書が無いと、スプライサーの使い方も、セメントも手探り。

でも、それもパズルをやっている様で面白い。

頭を使って、どうやったら どうなるのか。

人に聞くのは簡単だけど、自分でやってみて、答えを導き出すのも重要。

毎度毎度が勉強であります。

 

結局、音響研究所なのに、時計も映画フィルムも、家電も、幅広くやっていて、何屋かよく分からないって言われます(爆)