A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2019/12/22

先日から使い始めた、リンゴのアウトレットケーブル。

デザインが良いから、ちょっと高いけど、そこは我慢して。

f:id:A2laboratory:20191219100411j:image

AC線としては一般と同じと思っていたが、これを使うとノイズが若干少なくなる傾向が...?

高級(?)なケーブルに似ている様な気もする。

長くシースを剥いてみた時に分かったのだけど、時計回りに縒りが入っていた。

ナルホド、打ち消し効果か。

普通一般は、平行に並んでいる事が多いが、これだと周りにACハムを撒く要因になる。

これを縒る事で、互いに打ち消し効果があり、一種のチョークの様な物になるから、ノイズも僅か軽減乃至、入り難い。

専ら、低インピーダンスの回線の場合は、線からノイズが入る事はまず無いが、巻いて使ったりすると、今度は誘導作用が大きくなる。

電流を多く流した線を巻いて使うと、誘導は大きくなり発熱の危険がある。

 

昨今はインバータやスイッチング電源が多く存在し、ACラインに信号を送る機器も有るくらいだから、かなり荒れている。

然し乍ら、1950年頃には既にACラインを使ったリモート技術が存在していて、遠隔操作リモート送信側と受信機が、近くにあり、更にアウトレットへ繋がっていれば良いという物である。

アメリカでは結構一般的で、高級大型ラジオやジュークボックスによく見られる。

大概、その類はサイラトロンが使用されているケースが多い。

昔はラジオが一般的であって、多少のノイズが付き物だからと、気にならない事が多かった事と思う。

レコードにしても、SP盤全盛期であるから、トレースノイズがあって当たり前。

ラジオとP.Uが切り離せないセットも古く(戦前)は多く、放送局の無い部分に合わせて、静かな部分にし、レコードを聞くというスタイル。

当然ラジオは受信しっ放しだから、ノイズがあるわけだが、トレースノイズもある訳だし、ラジオを聞いているのと同じ状態でも良かったという事であろう。

何時頃からWide-Rangeという表記が出始めたのか分からないが、昭和15年代の外国製では、殆ど今と大差ない出音であるし、何より傍熱管の6L6を使用している。

昭和15年というと、我國では直熱管が一般的で、傍熱管の球は出回っていなかった事と思われ。

時代遅れだった我國は戦後、ガラリと品物の品物の流通やら精度やらが格段に上がった事だろう。

今はまた戦前に舞い戻るのではないかという具合に思うが、さて今後どうなる事やら。