A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2019/08/26

最近ちょっと気になっていて、Tannoyのロールオフを触ったのだけど、再着磁してもらってから、何ヶ月目かな?もう1年近く経つのかな?

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パーマネントスピーカーはダイナミック型と違って、磁石を背負っているから、これが弱ると音圧も下がるし、音が変わる。

特に低域の方から落ち込む。再生出来なくなるというのが正しいかな。

それに比べてダイナミックスピーカーは、コイルを励磁するから、好きなガウスを発生させて再生出来て、コイルが切れるまでは永久的にその質を保てるという代物。

あまり皆様、能率の高いダイナミック型はお好きじゃない様で(?)安かったが、今はどうかな?性能的には新品とあまり変化が少ない代物と言えるから、古いS.Pを買うなら、ダイナミック型をお勧めしたいが、良質な物はあまり出回らないのも現状か。

アルニコのも良いけど、かなり弱っている事と思われ、再着磁は必須になる。

ただヨークがバラせない形式が多いから困ったもので。

その昔、ステレオで2つのS.Pの特性を合わせる為に、木槌で叩いて調整する...なんて方法が....(^ω^;;)

 

再着磁でお金が掛かるスピーカーが良いか、電気代が掛かるがメンテナンスフリーのスピーカーかという選択になるのだが(^^;;

 

私宅のhpd385は、ローのボイスタッチがあって、マグネットヨークにズレを起こして、それを叩いて修正してしまったのだが、叩けば叩く程、磁気が抜けるという事に気付くのは後になってから。

温めてもやはり抜ける。

倉庫保管や炎天下で使用の際には温度上昇に気を付けないと、すぐ抜ける。

普通使いでも年に幾らか抜けるから、40年も経つと大分抜けて、当時の音は出るわけ無い。

一番、常に変化が激しいのは、定めしスピーカー。

今日の今、良い音しているかも知れないが、明日は同じとは限らない。

 

ヨークを外して、着磁屋にお願いして帰って来た時は、当時の新品のガウス量よりも高い値であったから、低域がドンドコして、今風な音がしていたが、大分落ち着いて来たのか、低域が引っ込んで、タンノイらしい音に戻ったとも言えるかも知れない。

 

低域が出るから、ロールオフもハイもプラスに倒してバランスを取っていたけど、標準かマイナスの方でバランスが良い感じに。

 

一番、スピーカーがヘタると厄介な問題と思う。

アンプやらは、回路でどうにでも操れる様に作っていて感じるが、スピーカーの出なくなった帯域を補強しても、やはり無理難題で、不自然な音になり、もう どうしようもなくなったというのが本音だ。

かと言って、中古のユニットを買っても、磁束が落ちていたら意味がない。

高価ではあるが、着磁屋にお願いする他なかった。

 

ネットで安くても、落とした乃至叩いたかも知れないS.Pには手を出さない、管理の悪い倉庫で長期保管してあった物は手を出さない、乃至、再着磁ありきで考えるべきと考える。

50年も経った物を、手入れもせずに高値で売るのはあまり宜しく無いとも思う。

手入れしての高値だったら分かる。

現場で音を聞いてみて、それが良くて買うなら話は別であるが、やはり試聴無しに買うのは危険と考える。