A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

PT15 スペクトラムアナライザにかける

お客さんのを試験したついでに、自分のもスペアナにかけた。

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手始めにハムを見てみた。大凡-35dB程。

8Ω負荷で0.0001Wの音が出ている事になる。

普通に聞こえるが、チョークが鳴くアンプを使っていた事もあるし、気にならない。気にしない事にする。

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カソードに入れたハムバランサとグリッドに入れている-Cバランスがどう違う動きをしているのか調査。
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ハムバランサは50c/sを中心に±振れた。

100c/sは連れられて動く様な具合。
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-Cバランスは100c/sを中心に変化する。

50c/sは連れられて動く様な具合である。

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ハムバランサ、-Cバランス、両方を行ったり来たりして、相互で打ち消しが一番効く所を探ると50c/sの電燈線ハムは消える事が分かった。

尚フィラメントはAC点火である。

100c/sの整流後のハムは、ハムというよりかバズで、これは整流不良でリプルが残っていると言って良いだろう。

チョークを大きくするか、コンデンサを大きくするかのどちらかであるが、コンデンサを大きくするとコンデンサの癖が強く出てきて依存してしまうから、あまりやりたくない。

かと言ってチョークを増やすにも、乗せられる場所が無いから、どうしようもない。

現状不満はないし、音楽が楽しめるから良しとする。

 

…というよりも、本来は-Cバランスは、左右の球のDC不均等を調整する為のもので、ハムバランサではないから、用途が違うのであるが、ハムが消える=左右のバランスが均等に近くppで打ち消し効果があると言える。

DCバランスも重要ではあり、アンバランスではOPTが磁化して低域に支障が出るのは言うまでも無いが、そんなシビアにやってもどの道ズレは生じる。

例えばエミッションが10%対80%の組み合わせは流石にアンバランスが過ぎるから交換するか、VRで調整した方が良いが、VRも目一杯片側に倒すレベルと思われし。

gmも相当合わないだろうから、ACバランスも調整しないとならないが、多分合わせられない域に達している。

 

今回のは直熱管だから、かなりシビアと言ったらシビアに反応がある球ではある。フィラメントが直のカソードである故。

傍熱管の場合は、-Cバランスをやってもハムが増える減るという事は起きないのではなかろうか。

もっぱらカソードはフィラメントから絶縁されていて、別物と捉えて良いから、ハムバランサも必要無いのである。

傍熱管の方が安上がりに作れるのは言うまでもなく、直熱管よりも部品点数も減らせる。

直熱管は小難しい素子であるから、不適当ではただ鳴るというだけであろう。

ただ、傍熱管とはまた違った質感である事も間違えない。

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抵抗負荷試験

100c/sから緩やかに25c/s、-5dB下がっているだけで綺麗なものだった。

3dBで倍音だから、低域は不足気味になる。

やはり自分の耳の特性が変化しているかな(^^;;
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-15dBでも大きく変化はない。綺麗なものだ。
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スピーカー負荷にして同じ信号を入れてみる。

中央上がりで10dB違うと大分差が大きいかな。

ただ、この音が実際に鳴っているかというのは別で、スピーカーユニットのVCとネットワークの負荷でウネリを見せている可能性が高い。

参考にもならない特性であろうが、低域は負荷が強く、引っ張られているが、中高域はそれ程負荷が重くない。寧ろ高域よりも軽いらしい。

高域に寄れば寄る程、負荷が軽く、無負荷に近くなるが、コンデンサが効いて無負荷になるのを防いでいる可能性がある。

ケーブルの線が2本が並行して走っているだけでも浮遊容量は発生する。僅か数pfでも、コンデンサである。

DCは通さなくとも、AC、高周波は通してしまう。

容量が大きければ大きい程、低周波が通り易くなり危険である。

とは言っても、スピーカーは低域に於けるインピーダンスは低いから、容量が大きくても、低域が静電容量によって失われる率は少ない。

それよりも、インピーダンスが低いという事は、線抵抗の方が大きくなり、線が長ければ長い程に低域は出難くなる。

逆にインピーダンスの低くなる高域は、線抵抗を無視出来るから、長くても線抵抗に依存し難い。ただし、先の線容量で衰退が起きる。

従って、スピーカー線は、なるべく線抵抗の低いもので、尚且つ線容量の低い物が良いという事になる。

カールケーブルよりも、ストレートの屋内配線のVVFケーブルが良いという方も居られる。

自身は骨董品な鉛の含有量が多いバッテリー充電向けの電線を使っている。

当時は線抵抗が低い部類であろうが、今となれば大きい方であろう。要は質が悪い。

ただ、他と比べると、捨て難く気に入っている(笑)

鉛は公害問題であるが、鉛が入っていた方がハンダ也も耐久は良いし、良い音だという人もいる。

古典的な製法のFranceワインは、鉛を含ませて甘くしているらしい。

それが美味しく感じるのは、やはり鉛が多少なりとも含んでいる為かも知れない。

まぁ、この辺りは好みの問題で(笑)

ワインも試飲する位であるから、音も試聴が大切かなと。

 

最終的に何W出るのか確かめていないが、8Ω 25W+25Wはすんなり出るから、とりあえず満足。

4Ωだったらステレオ100W得られる事になる。

sgには1/8帰還で弱三結、弱ULになっているから、ボフつくユニットでもそこそこ鳴るのではないかな。

Tannoyはロールオフとハイの設定を見直してみる事にする。ロータリーswが接触不良になっているかも分からないし。

 

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HPD385の特性と変化率のグラフを見つけたから拝借一部抜粋。

500-1kc間に窪みがあるのはスペアナで示した通りだった。

ハイとロールオフだと思っていたが、これだとロールオフをマイナスへ倒し過ぎているのか、エネルギーをマイナスへ倒し過ぎているのか…

どの位置に設定してたかは忘れたけれど、左右で揃えていないのは間違えない。

どちらかは音圧が高くて数段マイナスに倒していないと左右で揃わなかった覚えが。

どのアンプを基準にするかでもまた変わってくるから、どうしたら良いものか(^ω^;;)