A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

35L6 シングル ステレオ 4W パワー アンプ

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先日試しに作った35L6のシングル出力増幅器、特性調べと改良を。
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見てみると、ボリュームを上げて、1時を超えた辺りから発振を起こしていた。

信号の有無関係なく、ボリュームの中間を超えた辺りから発振をしている。

歪の様に聞こえたのは、発振が混合されたからであろう。
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今や手に入り難くなった、0.25W 2連 500kAであるが、12AU7に対して負荷抵抗値が大き過ぎるのかとも検討したが、周波数特性が良過ぎるのが原因かもしれない。

20kcを越えても、劣る事はなく、寧ろ高周波になるにつれて、徐々にレベルが数mV程度ずつ上昇傾向にある。

20pfから試して、68pfで発振は止み、20kc迄其の儘を保てるという事が判明。

安定性を重視し、且つHiFiに仕上げたいので、100pf迄上げてみると、徐々に上がり傾向であった高周波域が落ち着き、全体にフラットに。
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無負帰還で、フラットを保てるというのも、また良い特性である。

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最大出力は1ch辺り2W

ステレオ4Wであるから、普通に十分なレベル。

117N7に似た出力具合だが、少し余裕がある様な音の質。

もしかすると、入力トランスを使用していない分、晴れ晴れしているのかも知れない。

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フルスイングに必要な信号レベルは300mVであるから、割りかし高感度だ。

ハムも当然ながら極小で電源が入っているか切れているかは判別つかないレベル。

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聞いた感じ、インターモジュレーションが低い様で、モヂられ感が117N7とはまた違う。

12AU7にもっとバイアスを加えてスイング幅を広くさせると、4W位は出るんじゃないかなと推測。

ただ手持ちの12AU7はお古であるから、新品をお持ちの方が居られたら、交換してもらうと、この儘でも元気になるかも知れない。

設計計算上では、3V入れられる様にしているからで、乃至35L6のグリッドが結構流れるとした場合を考えてパラで使ったが....

35L6は新古品だから、エミゲンは気にしなくて良い。昔の国産だから丈夫。

昨今の球はガラスが良くないのか、空気球になる球が1/10の確率である様な気がする。

纏め買いすると安いが、結局クズ球が出るようじゃ安くないのだ。
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自分的には、かなり良い出来で気に入ってしまい始めていて手放したくなくなって来たが、研究費を掛け過ぎと、コストが割高なので、これは試作だけで終了とする。

 

もし欲しいという方が居られたら、¥28k 送別で如何であろうか。

売約済