A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

ビリビリするメタル管?

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 秋葉原の球屋での話。

知らない人がメタル管を使うと、シールドに触って感電し、不具合だと返品しに来るお客が多かれ居るそうで、1番ピンは”S”シールドであるから、アースに落として使うのが主である。

自身はその様な経験が無いから、何を言っているのかさっぱりであった。そもそも、感電するのか?

話を聞くと、どうも雑誌の回路を其の儘に作ったパターンで感電する人が多い様子。

確かに雑誌なんかの記事の回路は端折っているのが多いし(自分も同じく)中には誤った回路である場合もあり、全てが全て正しいとは言えないのがある事には違いない。

昔は当たり前に周知されていた事柄も、時代と共に変化するもので、昔の当たり前は通用しないというのが正しい様である。

確かに真空管が主流ではないし、どの機械にも使われているなんて時代でもない。

自然の内の身に付く事ではなくなっている事には間違えない。

電子レンジにはマグネトロンという真空管が入っているが、これを交換するなんて話も聞いたことがないし、分解するのに手間というのもある。多分交換は容易じゃないし、新しいのを買った方が多分、交換のマグネトロンを買うよりか安いのではなかろうか。

もっぱら、今は基板を通電した儘に触り回しても感電しないレベルであるから、やはり常識は常に古くなるものであろう。



話は戻ってメタル管のシールドの件であるが、Webでこれまた間違った記事を書かれている方が多かれあって、”メタルのシールド部には数十Vの電圧が印加されて、通電中に触ると感電する物だ”と書かれている方が居られるが、これは間違っている。

シールドはアースして使い、触っても感電しないのが当たり前である。


それに、シールドには電流が流れる筈がないが、”電流が流れている”との誤表記もチラホラ見受けられる。

要は、12AX7の外側に付随の、スプリングが入ったシールド筒に電圧が印加されていると言っているのと同じである。


 

 

ps:6L6のメタル管をシールドを開放にしておくと、プレート・シールド間の静電容量の関係で、大信号が入ると特にチャージが大きい様で、静電が発生する様であり感電するらしい。

6SJ7や6SL7、6J6辺りの電圧増幅管では、発生し難い様である。