A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

マルゼン ベルタイマー

マルゼンベルタイマー、昔からオクに稀に出没する品物で、その稀具合で価格が変に高騰する時があって、数万になったり、300円で終わったり、よく分からない波である。

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今回は後者の価格帯で、まぁ骨董市価格。
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ぶっ壊れでも、機械さえ拝見出来れば、チョイと手入れして、また売っちゃっても良いと考えていた。

が、やはり良い感じのぶっ壊れ度合いで、まず振りベラが あっち向いてホイ。

ハガネが切れていないだけマシだが、振り子が掛けられない向きであり、かなりやれていた(笑)

掛け金から外して、曲がりを直してやって、垂直に下がるようにして。

セルフの手巻き部は無いから、モーターに給電してやって巻いてやると、動き出した。

接触不良の様で、機械からバチバチと青白いアークが起きていた。

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香箱入りで、戸上電機の自動巻機構と何となく似ている。

歯車はステンか?アルミのジュラか?
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自動巻の接触子は、面白い構造で、接触子がネジ切りのレールの上を動き、反対側には固定接点があり、運針するとこのネジが逆向きに回って、モーター側は物理的に停止しているから、接触子が写真の下方に動く。

接触子が山を越えて電極へ触ると、バネの力でもう1つの電極がバネの力で跳ね返り接続され、モーターが起動する。

 

モーターが動き出すと、ネジは運針とは逆側に回り出すから、接触子は上昇して、捲き上るとバネの跳ね返りを使って瞬間的に切断する。

この跳ね返りを使う爪には片方にはベークの絶縁板があり、もう半分は接触子になっている。

行き帰りで確実にパチリ パチリと接断するためだ。


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時計の様な顔をしているが、これはベルを鳴らす為のタイマーであるから、設定するコマもある。

 

8:25、30、40、

9:30、40、、、

 

朝8時25分に鳴らして、40分から9時半までの50分間隔。

会社で使っていたにしては、18時台迄設定がされていたから、ちょっと違うかな。

となると学校かな。

ジリジリ ベルを鳴らす時代だから、結構古いと思うけど、戦後には間違えない。

昭和28年とか、その辺りの製造ではないかな。

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ケースはヤニっこ凄くて、色も凄いので、マジックリン。
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がしかし(笑)

マジックリンが強過ぎて、塗装迄やられちゃった(笑)
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色をどうしようか迷ったけど、締りの良い全艶 黒にした。
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3度吹き。
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組み立て 完成。

 

機械はOHの雰囲気があり、ポンチで手直しが入っていた。

綺麗だったので給油で済ませた。
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ヒューズも接触不良で凄い事になっていた。

大きいヒューズしか無かったので、ヒューズ型電球を使った。

電球でもヒューズ代りにはなる。

試してみると、丁度いい。

負荷が大きいと電流が流れて煌々と光るから、これが続くようだと切れる。

動作し出すと光るから、表示灯にもなって良い。

昔の(戦前)やり方であるが、安全かと言われると、何とも言い難いので、自己判断。
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トップの端子。

 

何だかんだで、調子良く動いているから、暫く使ってみようかな(笑)

欲しい人がいれば別ですけどw