A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

マツダ電氣時計 SK208

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戦時中のマツダ電氣時計は何時も値段が上がるから、また値段上がるでしょう。とチョッカイを出したら全く入札がなく買う事になった(^ω^;;)

ブームは過ぎたのだろうか。

それとも周波数がどちらなのか断定出来ず危ういから手を出さなかったか…。まぁ良い。
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プラグは錆が酷く導通無し。

少し磨いてやると導通があった。コイルは切れていない。

プラグの接触が非常に悪化している。

電線絶縁が危ない事は承知の上で、試しに通電したが、モーターが固着していて動かなかった。
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裏蓋は何故か裏返しで閉めてあって。
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出品者の地域を考えて、50c/sなら良いなと思っていたが、思った通りだった。

割りかし50c/sの物が残っているのは貴重かも知れない。東京には恐らく無かったと思う。

焼けなかった地域にあった事と思うから、関東圏の上の方だと思う。
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戦時中、物資が無いから、文字盤は大正期に戻って、トタンに紙…でもなく、セルロイド

裏当て無し。ランプを裏へ入れたら自照式に出来なくもない。

縮みが若干始まっている様で中央に数%程か小さくなっていて。

止めた釘と割れて大きくなった穴を見ると、もう少し大きかった事が分かる。セルの致し方ない部分かなぁ。

クシャクシャにならなかっただけ良かったと思うべきか。

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モーターも固着する程…というか製造から80年も経つと全体に固着しても不思議ではなく。

大きいトルクが掛かる訳でもなく、指針を動かすだけであるから、ホゾ受けの摩耗もないが、1度給油された事があるらしく、どうも洗わず給油だけやった様なのである。

カーボンを寄せて動きが悪くなったか分からないが、給油をして更にカーボンが固まり、油が粘っている状態。
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ケース共々洗って。
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ケース乾燥の間に機械を洗って。
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組み立て。

どれ位の年数動いていたのかは分からないが、1:50で長らく止まっていたらしい跡が付いていた。
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電線は深緑の袋打ちだったらしい。

これはオリジナルの様である。
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モーターはOHして電線も修繕。

シースは触ると崩れ落ちて絹が出てくる。
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バリバリになったゴムの代わりに絶縁パイプを通して電線も交換。
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導通の悪いプラグはオリジナルだから、これを手入れしてやって。

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錆び取りと磨き。仕上がり。

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組み立てて完成。