A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

WE 555W 特定の音でビビる

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555Wの中でもまた古い形式の物。

音が小さく特定の音でビビる症状。

ホーンから外す際に既にVCを止める固定ネジ6本が緩んでいて、ズレてVCがヨークに擦っていた可能性とVCの傾き変形が考えられる。
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旧型の端子
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更新された端子

 

端子を裏からナットを締め付けた際に端子自体が回転してしまうのを、端子ボスを両切りにして端子台にガイドを設け、端子を端子台へ差し込んだ際に向きが一定になる様に、ネジが空転しない様にしてある。

製造、修理の際に確実に簡易に締め付け、端子口の位置を揃える事ができる。合理的である。

 

幾らセンターを出しても、ビビる周波数に上下変化はあるものの、特定の周波数が入ると派手にビビる。

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片側を触ると静かに正常に、その逆は激しくなる事から、ダイアフラムが傾いている可能性、ボビンの一部がダイアフラムと割れて剥がれている可能性も考えられる。

傾く、もしくは撓んでしまった場合はボビン外れが疑わしい。

同時にボイスコイルもボビンと割れ剥がれてしまっているかも知れない。

僅かにコイルが遊んでいるだけでも、遊んでいるコイルの持っている固有周波数で振動し始めると、スウィープ試験で通っても、ピアノの音が入ると、違う音が出る(ハーモニーが異なる/濁る)事は良くある。

これはダイアフラムを持つユニット全般。

 

傾きを調整してボビン直し。

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定着の間に錆落とし。

 

 

完全な定着ではないが、組み立て試験。

スウィープ試験は良好。

センターも出ている。

しかしながら、他の後のWに比べて、幾分低い方は出難い印象である。

ダイアフラムが厚いのかな?

カフカ動く様な印象だったが、この機体のダイアフラムはカッチリしていてダンピングは殆どない。

 

明日また試験して良好であれば完成とする。