A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

手直し

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久しぶりに移動映画用の可搬型が帰ってきた。

人手に渡って、尚修理に戻ってきた訳である。

私としては、組み手であるから、里帰りした様な嬉しさがあるものだ。

 

低音が良い。ジェンセン A12がそんな良いものか。

と問われると困るが、これはタネも仕掛けもアンプにある。

だからA12がスコブル低域の出易いユニットではない。

更にこのエンクロージュアでは、開放型過ぎて、最低域は普通鳴らない。

鳴っても聞こえない。

もっぱら移動映画であるから、屋外で放映した際に最低域は150c/s以下は鳴っても鳴らなくても、広がってしまって耳に届かない。

そもそもトーキーにそんな最低域が録音されているとも思えない年代。

トーキーというだけあって、台詞が主体で、ドンドコした音は二の次と言っても良さそうである。

TV向けは150c/s以下をカットしているが、昨今のソースは20c/s迄記録されているし、ディスクともなれば、ランブルを除いても50c/s以下が出る。

そんなで励磁型でも低い方が豊かになる様にしたという内訳である。

タネ明かしは企業秘密である。

研究の意味がないからね(笑)