“生”の様なロゴに関して、生駒時計店が販売していた物ではなかろうか。と連絡があって。
見てみると店舗の挿絵に同じロゴを見つけた。
確かに生駒時計店が売っていた物らしい。
1923年以降の物。
機械だけはドイツからの舶来品を使い、ケースは国産。
珍しく(?)ダイアルにも“生”と入れた物の様である。
確かにドイツから持ち帰った物と比べると、使っている木が違うし、そもそも化粧を貼らず、綺麗な無垢板を合わせてある。
風防も面取りの割と厚い物が入っているが、これは1.5かの薄板で面取りも無い。
撓みが大きいから、かなり古風な製造であろう事は伺える。
§
ケース直し。
頭飾りのビスケットが絶妙な一部分を残して他が欠損していたから、代わりを作る。削り出す。
石膏を削った小刀は錆が大きくなる。湿気を寄せるのか、粉が湿気を寄せるのかな。
錆びた刃はジャキジャキと滑りが悪く、仕上がりも悪いから研いだ。
流石に研ぐとかなりの切れ味で、誤って滑らすと痛みが後追いする程で危険である。
底の飾り部分はズレて接着してある様であるから、一旦解体して組み立て直そうと思ったが、これまた頑丈であって、壊れないから止めにした。
簡単にバラバラになる部分は全て一旦全てバラして、再度組み立て。
接着、クランプで定着に1日待ち。
仕上げて完成。
暫し試運転