A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Waltz Radio No.59 村上研究所

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村上研究所 ワルツのユニットを入手したが、ネジは緩々、コーンはセンター止めであるからバタバタ。ヨークに擦ってるとか擦っていない以前にコーンが前後に遊んでいるという(笑)

色々バラけていてグチャグチャな状態だった。

おまけにフィールドコイルもボイスコイルも切れたり外れたり、かなり触り倒して壊して最悪な状態。

しかしながら、言い方を変えると修理のし甲斐があるという事になる。

直せるのかは、腕次第である。やってみる。

これが楽しみでもある(笑)

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切れたのか切られたのかフィールドコイルの端が2つ出ていたから導通を見たが切れていた。

ハムバッキングも巻いてある。
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VCは接着が剥がれているだけの様子。

VC3Ω程。
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コイルは巻紙が無いからバラしたものの、修理不能だったと見受けられる。

巻き直しする。

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2本出ていたが、途中で切れたのが出ていただけで元の両端は腐食して無くなった模様。f:id:A2laboratory:20210928185103j:image

大凡11000回だった。

内部で切れていた箇所は3箇所で、腐食により緑青が出ていた。

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継ぎ合わせながら絶縁紙を挟んで巻き戻した。

実測1102Ωだった。

34ゲージの様だから200mAは流しても大丈夫そうだが、100V入れて120mAで結構良い具合だ。80V以下は痩せて来る。
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ハムバックは絶縁紙がFCから離す際にボロになったが絹巻きだしレアショートしてもVCの信号だからフレームを浮かせたら良いかなと。
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VCはビビらない様に接着。
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初めにヨーク側を組み立て、センターを目視で出して固定。

次にコーンを置いたら高さを調整。

コーン固定フレームを置いたらVCが触らない位置を探しながら60c/s程度の低周波信号を入れてビビり具合をチェックしながらネジを絞めて、音が変わる様だとタッチしているから、ギャップ調整し直す。

これを繰り返して、最終的にスウィープを掛けて異音が出ない事を確認したら完成。

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シールが剥がれ掛けていたから糊付けしてやって戻した。既に無い部分は致し方ない。

 

 
 
 
 
 
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まずまず低域もこの状態で出るし、悪くはないかな。

それと、前にupした無名の似た様なのにかなり似ているから、多分ワルツのユニットなのであろうと。

ただ、センターダンパーが厚紙だったりチャチイ感がするのは、これよりもずっと古い物なのかなとも思ったり。

まさか試作品が出回ったのではないと思うが。真相は分からない。