A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

テレフンケンのトランス

前回に続いてトランスもどういった設計なのか確認。

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入力トランスは1:15で、大凡インピーダンスは2k弱。600Ωを受けるとして3倍の余裕を持っている設計かと思われる。

容量も大きく、こんなにも多く巻いてあるのにも関わらず、防磁ケースにも入っておらず、ハムが小さい。

ドライバーを近くで振っても音にはならず、コアを叩くと、ようやくポンポンと鳴ったが、これがあまり大きい音で鳴らない。

mcトランスとは違うから、鈍感とも言えるかも知れないが、不思議なもので。

そこで、どんな巻き方をしているか、流石にお客さんのを解体する訳には行かないからミテクレから推測で。

良く観察すると、そもそも、コアはEIではないという事。

ループコアで、コイルが両端に巻かれているが、所謂Rコアの様に丸くはなく、EIコアの一部を切り取り、コの字に組み合わせた物の両側に巻いた物である。

リーケージは相当に小さく、入力トランスとしては最良の作りかも知れない。

1次はパラに、2次は片方/片方に巻いてppとして、それをアンバランスで取り出している。EQが中間タップへ入っている。
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OPTは20:1で2セクション巻きである。

更にB-P側のみ、パラのインターリーブになっている様で、HiFi巻きである事は間違えないであろう。

普通一般には、インターリーブにする場合、シーリースにして、2次側もその内側の層へ巻くが、線の引き出し本数から推測するに、内側へは潜っていない可能性が高い。

 

コピーしてみる事にして実験してみる