A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Western Electric 4-D Radio Receiver.

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珍しいWEのラヂオレシーバーの修理依頼。

修理というよりもループアンテナとエリミネーターが無いから、それを作る様であろう。

恐らく壊れてはいない様な気がする。

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B電圧は45V、フィラメントが7 1/2Vと表記があるから、1920年辺りのバッテリー駆動式の筐体で間違えない。

使用球は215A、VT-5が6本。

OSCに1本、発振増幅度可変にか1本、4段の増幅の構成。

見た事がない簡素な繋ぎで、多分再生なのだと思う。

インプットトランスは多分IFではないと思うから、ヘテロダイン方式ではないのかなと推測。f:id:A2laboratory:20230320195121j:image
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中身。

ボタン2つですぐに開くから、結構壊れる要素が高いのだと思われるが、壊れそうな部品は球以外には無さそうな位に丈夫そうに見受けられる。
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試しにフィラメントをAC点火してみると燈るから断線はない。
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高圧回路にはケミカルは無いから、其の儘フィラメントと同じACをBに入れてハムが聞けるか試験。

フィラメントの点火状態と共に音量に変化があるから、少なからず終段は動作している。

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レシーバーは高級な両耳型。これは私の持ち物。

イカ振動板のマグネチックである。

ハンドセットの鉄板とは段違いな音であるが、ナローである事には違いはない。

もっぱら、1915年製だから、音声が両耳で聞けるというだけで、当時は高級品だった。

学生時代はこれにマッチングトランスを合わせて、ウォークマンとして通学で使っていた。かなり懐かしい。

低域は出ないが、電車では出ても出なくても大凡変わりはない。雑音に負ける。

その程度で外で聞く分には良くて、家ではラウドスピーカーで聞いて。

…まぁまぁそれは置いといて。

都合の良いトランスがあるから、これでエリミネーターを作って、次にレシーバーに問題があるか実験してみる事にする。