A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

Kellogg 401

1926年代(?)の変わった球を見つけたから買った。

調べると、初期の傍熱管だそう。

AC点火でハムが出ない、というのが売りらしい。

確かに直熱管ではAC点火ではハムが出るし、バッテリー駆動というのも経済的ではない。

ACの電燈線が引かれた頃を考えると、ACでどうにか大掛かりな整流装置無しで、ハムが無く聞けないかと考えた事だと思われる。

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ミテクレは灯油ランタンの様な、上に行くに従って細くなるスタイル。

それ以前の丸々した電球さながらのスタイルとは少し違う様な印象。

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丸筒のプレート、グリッドはフランスの横向き型の様な具合。これは立っているが。
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下の部分は普通一般に、フィラメントが引き出してあるが、これはカソードの筒だけ。
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上に引き出してあり、石英管にフィラメントは入っている。

その上へ金属が巻いてある様で、オキサイドが塗ってある。

立ち上がりはやや遅いであろう。
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ゲッタ皿はV字で、変わったデザインである。

工程別に女工さんが並んで作業していたのかと想像。

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点火してみた所。

石英管の電氣ストーブに近い具合。
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この頃は、効率の面、高抵抗が無かった頃であるから、抵抗結合は損失の面から良くないであろうが、試しに抵抗結合をやってみる。

結果は増幅率は1。

Ep84、Max150とある。

Ik1.83mA
Eg-11.4

Egを-6迄下げてみたが、増幅率が上昇する事は無かった。

この事から、トランスの1:3辺を使って、球で電圧を電流にし、それをトランスで大きく、という繰り返しをして、ラッパかレシーバーが鳴らせる迄に音を大きくする方式であろうと思われる。

抵抗結合では損失が大きいのであろうと考えられる。

 

この時代の物にしては、良く動くなと感心する。

不良でも不思議ではなさそうだが。