A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2023/01/29 バイタボックス 調整

先日のバイタボックスのビビリの件で、出張修理に。

調整では、完全に完治する可能性は低い事を伝え、交換のダイアフラムはあった方が良い事も伝えて、それも承知の上で作業に入る。

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バイタボックスのドライバを分解するのは初めてであるが、アルテックTANNOYと大凡同じ構造であろうと予想。

まぁまぁ大凡同じではあるが、ダイアフラムがモールドの台座にくっ付いている様な具合ではなく、ダイアフラムは紙の座で外側のフレームと圧着固定する、所謂蓄音器のサウンドボックス(HMVの様な)を思わす構成であった。

ダイアフラムのドームは割と分厚いアルミで、周りは透明の樹脂板と、また面白い構成であった。

腐食がしばし見受けられたが、掃除をしてやり、大分汚れが落ちた。

接着部分とで腐食が始まると、樹脂の方は腐らないから、その隙間ができて、そこが鳴いているという可能性も十分ある。

 

ヨークは当たり前の事であるが、強力な磁力であるから、砂鉄が僅かに寄せ付き、ギャップ内をせしめていたから、これも清掃する。

元へ戻して組み立て、テスト信号にSin波をスウィープさせて、大凡の中心を探し出す。

ビビリがない場所で仮止めで位置出ししたら、次に一番音の大きくなる場所を800c/s程度の信号を入れて僅かずつ動かして見つける。

この後にdate a live(笑)のソースを入れて最終的にビビらないか試験。

アニソンだと思って無下にするなかれ。

www.youtube.comこのソース、ダイアフラムの状態評価をするには最適の音が録音されている。

ピアノのピンとした音がピンと表現されていれば、合格。

ピンではなく、キンキン乃至ザワつく音が同時に鳴っていれば、それはダイアフラムに異常がある。

低い音階と高い音階の混ざった部分で、ワワワと騒つく様であっても、やはりダイアフラムが中心が出ていない、乃至ギャップに干渉している可能性がある。

Sin波で問題がなくても、このソースで試聴すると問題が見える場合がある。

非常にシビアではあるが、状態が良いスピーカーでは、変な音は混ざらない。

シングルユニットのヘッドホンで試聴してもらうと分かると思うが、非常に綺麗な音がする。

ある程度の音量に行くと、裏でダンパーペダルの音があって、これが外れた時の全音の弦が解放になった音があって、これとが綺麗に再生出来れば良しとしている。

これを覚えて、これ以外の音が出て入れば不良判定とすれば良い。

自身はCDソースからだから、ビットレートは程々高いがYoutubeは劣るかと思うから、その辺りは調べておく必要があるだろう。

 

ビビリの無い音がする様にはなったものの、ピークのピンとした音が、どうも綺麗ではなく、Tannoyで聞いている音とは違うザワ感があって、どうにもダイアフラムを動かし回しても改善がなく、もう1本を同じアンプで再生して確かめると、同じくピークに癖があり、どうやらパワーアンプの再生力があまり宜しく無いらしい気配がある。歪っぽい。

これはどうにもスピーカー側で調整の範囲ではないから、ドライバは良しとした。

アンプの再生悪さが分かる程になってきているとすれば、かなり状態は良いかと思う。

そんなで、1本のドライバ調整だけで時間がなくなったから、もう1本は次回に持ち越しにした。

ピー、プーとやって、地味な作業ではあるが、かなり神経を使うから疲れる(^ω^;;)

 

§ 

 

以前に月賦払いの未納案件を催促するのに作ったツイッタ、言い逃れの痕跡を消した様だが、こちらが送ったメッセージは其の儘残っているから、退会して抹消するのも癪だから、使う事にした。

システムが良く分からないが時々呟くことにする