A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

2023/01/22

出張修理。

本題は別件だったのだが、音を聞いてみたら、どうやら根本に、ドライバユニットの不良を抱えている事に気付く。

iPhoneに入れているテストソースを再生、ポーという単音は、ファーと、あからさまに違う音がしている。片chは問題無いが、音圧は低い。

カートリッジや針の可能性やアンプの可能性はないかと訊ねられたが、こうなるとドライバユニットで間違えない。

アンプは物は試しに交換したが、左右でf特が合わないし、音圧も合っていない。違う音が出るのも変わりない。

お客さんが少し前に来て聞かせたそうだが、不審には思わなかったそうである。その様な事は言われていないとの事。

ただ、この症状は1日2日で此処までにはならないであろう。

数年は同じであったと思う。

私の手持ちのライブ音源を聞いても、ピアノもボーカルもかなり違う音が出ているから、左右で振って、変な音がしているでしょう?と尋ねて初めて、うぅーん。そんな感じだね。と(^ω^;;)

かなり微妙な事は分かるけれども、結構重要な部分。

 

マルチセルラーホーンは大きいから、片付けてからどうするか検討してもらう事に。

 

流石マルチセルラー。凄い密度のある音はする…がしかし、ダイアフラム不良では物が幾ら良い物であっても、良いとは言い難い。

中古で手放されている物は、大凡何某かに問題を抱えている場合を考えた方が良い。

所有者が亡くなり、遺品だとか、差押さえ品だったりであれば、気に入らなくて手放すのとは違う代物であるから、状態が良い可能性は高い。

 

私の所のTANNOYもY先生に聞いてもらって、ザワザワすると言われてから、“それ”を私が分かる様になる迄は時間を要した。

時間を要したが、それもまた勉強であるし、良い習得であった事に間違えはない。

ダイアフラムを交換するのも気に入らなくて幾つか買い集めやって、その後に再着磁に迄行き着いた訳である。

何でもやってみないと得る物はないが、私の所では基準にDecca  LondonRibbonとTANNOY HPD385を当てにしている。

アルテックのドライバユニットを修理した事があり試験で聞いているが、あれでも良否判定は出来るであろう。ドライバだけで凄まじい音が出ていたからホーンを付けたら相当に思う。音量も。

 

紙のコーンでもやはり同じで、ベークの蝶ダンパーに薄らヒビがあるだけで違う音が出る。

ボイスコイルの接着が不良で隙間があれば、それが鳴く。

見つけるのにも、ソースの質の良さが問われるし、アンプ側での歪も最小でないとトータルで問題があっては発見が難しい。

ユニットは特有のビビり方をするから、判別はつくが。

 

§ 

 

 

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Utauのデフォ子ベレー帽を被せてみた(笑)

学生の時作って自分が被ってた(笑)

特に意味はない。

が、オオカミネネはUtauの所属。

 

ps:デフォ子は唄音ウタというらしい。知らなんだ(笑)