A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

pam-1 続き

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2台目も同じく検査と部品追加を。

使っていないAC線の配線が結構危険で、被覆がハンダで溶けて線もヒゲが多い状態だったから、どうせ使わないから、こちら側は外した。(戻せる様に交換部品と共に返却する)

ヒーター電圧は11V出ていて、2番側の電源部を見るとトランスタップが別引きになっていて、こちらの方が6V出ていて電圧が少し高い。

1番側は、整流6X4と共有になっていて、本当はやってはならない設計。

6X4のカソード絶縁不良になると、何某か不具合が現れる。

音に出るかヒューズが先に飛ぶか分からないが、どちらも反応がありそう。
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電源部の平滑10μFのブロックコンは寿命が来ていて、防爆弁のパッキンが漏れ出ている。

多分容量は減っていそう。

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容量が無くなったのを補う為にか、20μFを追加したっぽい感じがする。
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そのチューブラーも防爆弁にヒビ割れを起こしていた。

ハムは大きく感じないから、容量はありそうだが、危ないから交換する。

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器用にチョークを追加してあるからハムが消えている様な感じになっていたかな。

缶はシャーシに捩り止めしてあるし、無くなると空きになるし、有っても邪魔にならないから残した。

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試聴試験。

問題ない。以前のオーバーゲインの歪っぽさは解決している。

TVでもRadioでもSpecialでも同等レベルで入力してボリュームの位置も合う。

フォノのHighとLowは其の儘。

EQはLP、78、RIAAが選べる。容量も合っているから、カーブのズレは少ない。

専ら、最終的にトーンコントロールで良い具合に調整すれば、カーブデコードのセレクトは無くても補える。

回路を見た感じは、ラックスに良く似た局部NFのイコライザに、NFタイプのトーンコントロールだから、pam-1が気に入っているならば、大凡ラックスのA3300も気に入るのではないかと思ったりする。

フォノ段のEQが独特だから、その音はpam-1でないと再現出来ないであろうが。

ただpam-1の方がモノーラル2台でステレオだから、増幅段のクロストークが完全に近い様には思うから、セパレーションは上等に思う。

ただ、DSC-1のステレオコントロール部分でクロストークが多くなりそう。

単発で出していた方が良さそうな気はする。

 

そんなこんな、暫く様子見して箱へ組み立て、最終検査をして送り出す事にする。