A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

光星舎/ニューヘブン

光星舎のバーゲン時計をOHする。

2015年の記入があるが、油をくれただけの事と思う。給油してはならない場所へもビショ濡れであるから素人であろう。

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よく見たらタガネで叩き済だったが、それでもやや摩耗が始まっているから、近年の矯正ではないな。

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ゼンマイを拭いていて思った。なんとなし幅が細いか?

測ってみると、16mm t0.4

良くある国産のを測ったら19mmだった。

切ったら代替えが効かない。気を付けないとならん。

まぁまぁ、切ったら切ったで、継ぎ合わせたら良いのだけども(笑)方法は色々ある。

油に浸したのか、びっしょりしていて、汚れが浮く状態だったから、ある意味で手間が省けた(笑)

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洗ってこれだけ屑が出るから、やはり2015年にはOHはしていない。

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検査。

もう少し摩耗が大きくなったら詰める事にする。まだ僅かしかガタになっていない。
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組み込み…
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完。
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ストライカーが無垢だとガンガンして耳の奥がズキズキして精神的に驚くからマレットにする。

これで少しは優しい音になる上、響きが良くなる。

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試験して問題ない事を確認。必要箇所へ給油。

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組み付けバランス試験。

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良好。

ボンボンは思ったより響きが悪い。

ニューヘブンのを思い出すと、どれも良い響きをしていなかった。

ボンボンというより、ポンポン。

時報の3番車、数取り車のレリーズを振らせ、兼ストッパーという構造。

ストッパーを外すのに、結構なトルクで止まっているから、外れる時のショックが結構ある。

止まる時はレリーズが若干曲がる。

だから4番車止めに変更、改良されたのだと考えられる。

キンツレーの最初期の機械もやはり同じで、数取りレリーズ兼ストッパーだから、レリーズがフニャる。

改良前の形式は、そういう点に問題(?)があるが、元気が良い時は問題にはならないであろう。

弱ってきた時に不具合になる。