A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

meiji 柱時計 修繕

18年にOHした明治時計の時報が鳴らなくなったとの事。

確かに50分〜55分の位置にかけて指針が重くなり、55分を越えた辺りでパチンと鳴って解放され、時報は鳴らない。

正時も半時も同様である。

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調べると時報4番車のボスに対して、レリーズが上に乗っかっているという珍しい症状。

熱で曲がった可能性があるのか、ある程度の衝撃が加わった際に乗り上げたのか分からないが、完全に挟み込んでいて輸送でも解放される事がないレベルにバネが効いている。

解除してやれば、元に戻り大きく曲がってはいなくて、どうやっても乗り上げる事がない様に見受けられる。

引っ張った位置でも2mmはボスに掛かっている。

歯車に力をかけて乗る上げるのか見たが、回転方向へレリーズが曲がりそうだった。

 

内側に曲げを強くして4mmは掛かる様にしてボスの大凡全面に掛かる様にしたが、製造時は多分半掛けの2-3mm程度しか掛かっていないと思われる。

機械は塩梅良く見受けられるから調整にて。