A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

マツダ D型 片面内燈屋内式

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50cmの大型壁掛型。

最もパブリックな場所へ設置される目的と思われし、内部照明の入った自照式。

駅からの廃品説を言う者が現れたが、会社や工場、役場、電話交換所辺りで使用された物ではないかと推測。

国鉄は大きい所は子時計が入っていたハズで、昭和19年だと、沖電気のセットだと思われる。

その昔、大正期は阿部式電気時計のセットが入っていた事と思われ、マツダの単独時計を構内各所に設置するとは、手間を考えて非効率であるから、用いられなかったであろうと推測。

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文字盤は厚いスリガラスで、数字の部分を透明の抜きにして、ペイントしたらしい。

ランプを消灯させるとガラスの青っぽさが出るが、点灯中はクリーム色になる。

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モーターはダブルで付いているが、一方は時間調整用の倍速運針モーターで、当時は停電が多かったから、時間合わせに筐体に手を入れてツマミを回す手前を、電気的にスイッチで行おうというものと考えられる。微調整も効くようにか、あまり速くない。

歯車が独特の構造になっていて、運針用と調整用とで2枚になっているが、どちらでも動くようになっている。

補助ゼンマイは入っていない。

時代からすると、鉄のケースだから、軍事工場系統納められた物かも知れない。

補助ゼンマイは物資的に削減したかも分からない。
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検査票も入っていた。

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60c/sのモーターが入っていたから、毎分20%遅れる。

1分間に1秒程度、送り用モーターを回してやると具合が良い事が分かったが、インターバルスイッチの精度がイマイチだったから、50c/sのモーターを探す。

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シンクロンはマツダとは会社が違うが、モーターは互換がある事が分かったから、交換してみるとピッタリだった。

しかしながら、カナ車の高さが合わず、噛み合わなかった。

カナの歯数、径、ツツカナ径はピタリ一致である。
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とりあえずモーターは合わなかったから別の事を考える。

考える間に汚い本体をバラして洗う。
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機械。

モーターの秒針用シャフトが挿さる事で、長針のセンターも出るという構造。

秒針としての機能ではなく、センター出し用に応用したらしい。
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秋葉原千石電商へ出向いて50Hz 1rpmのシンクロナス  モーターを買ってきた。

しかしながら、時計回りCWしかないから、変転のCCWが欲しい場合には手を加えて、逆転する様にしなければならない。

板金の加工と、中へ入っている銅の熊取部分の向きを変えると逆転する。
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歯車を加工して使える様にして、コイルを外した元のコアーと厚紙で新しいモーターを止めたら完成である。
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洗ったから完全乾燥も兼ねて、フィラメント球で温めてやる。
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やはり国産のモーターは精度が良いらしい。

舶来のシンクロナス  モーターは精度が悪くて使い物にならなくて、大損した経験がある。

 

とりあえず様子見。

何処へ掛けるかな.....(^^;;

ゼンマイのボンボン時計を幾台か放出する予定...