A2 Laboratory. Work shop

Abraham Audio Device Industrial Labo.

シンクロン

相変わらず症状は変わらず。病院に行ったら、プレドニンは飲み続けると良くないからという事で漢方に変更。

耳鳴りに慣れて来ている感があり、聞こえない事に違和感を感じ難くなっている。

ピーピー派手に鳴っているのは馴染まないが。

ちょうど枕に横になって耳を下にした時の状態と似た聞こえである。

こうしていると左右のバランスが良くなるが、ハイハットもシンバルの音もトライアングルの音も聞こえない。

低い方から3kc程度迄の音しか聞こえていない。

マグネチックスピーカーは低域も出ないが、マグネチックよりもナローな様に思う。

感度も幾分悪い。

枕のフィルタを通して同じに聞こえるレベルは流石にマズイ。

 

 

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台所の電気時計が毎日30分遅れる。どうにかしてくれないかと言われて、他に貰っている仕事もあるし、後回しにしていたのだけど、工具を揃えて別件でオーバーホールをした事もあるから、続けて作業をしてしまう事に。

ラップを掛けているのは、台所だからヤニっぽくなると思って掛けているが、思ったよりも汚れない。

換気扇も回しているからかな。

タイルは毎週拭いても結構汚れているが。

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どうやら朝晩で30分送っていたらしいから、6時間で30分遅れという事か。

電気時計にしては結構な誤差である。

正常であれば、電力会社の周波数が狂わない限りは±0のハズである。電圧には関係なく動作するが、周波数に依存している。

秒針を見ていても遅い様な気がするが、遅れていると知っているから、そう感じるだけかも知れない(笑)
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モーターから古い油を出す方法は注射器で吸い出す方法もあるが、それだと手間だから、温めながら、洗い油も含めて注入して吐き出させる。

パーツクリーナーは揮発が良いから、勢い良く噴出して机がびっしょり。

古い油は若干緑色に酸化した模様。

数回繰り返し煙が無くなった頃合いをみて冷まして新しいオイルを注入してやれば良い。

バイクロンの様な強力型ではなく、シングルであるから3ml程度で良さそうである。

量を入れ過ぎると回転子に油が触って遅れる。

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構造は単純ではあるが、案外シビア。

小型の隈取モーターが毎秒50回転(計算値)で回転し、それを1RPMへ5個の歯車で減速する。

モーターから出たシャフトは秒針へ繋がり、ダイレクトにドライブしている。

バイクロン、停電補助ゼンマイを有する場合は、秒針と巻き上げシャフトに繋がっていて、通電するとゼンマイを巻き始め、具合の良い所でカムが外れて巻き上げが終了する。

この高速で廻る回転子に荷がかかると遅れるのが原因である。

要因は複数あるが、注入されている油の硬化と揮発、固着が多い。

内部は上板と下板の両方に薄い板が僅かの隙間でカシメてあって、これが毛細管現象で常に給油が行われる様な構造になっている。

しかしながら、時間が経つと揮発、固着が始まり、最悪は上下板が銅板である事もあって、ホゾが摩耗し広がってしまい、ガタになる。

ガタが大きいと、回転子が回った時にシャー、カラカラと大きい音を立てる。

真鍮のハウジングケースは、消音の意味もあるかも知れないが、一番は油に浸っている状態を保つ為である。

このモーターにはTopの刻印のある部分が真上を向く様に組み立てるが、これには意味があって、油溜まりが歯車に掛からない位置に相当する。

要は、歯車が油中に浸っていると少なからず抵抗が増えて遅れの要因になる事から、ホゾのみに給油が続く様になっている。

修繕後は素早く封をしたら良い。

秒針を他の電気時計と比べて、1時間でもピタリ一致していたら問題ない。

1秒でも遅れる様な場合は、上手くないという意味であるから、やり直しである。

問題ないから、ラップを掛け直して完了。