久し振りに不具合のあるJunk4号を仕入れた。
飾りにどうぞとの事だったが、修理して実用品として復活させよう。
日立製で、ダイヤルは10ppsの物であるが、ガラガラとWesternと比べてもかなり遅いから粘っていると思われる。
試験機の速度計で調べればすぐ分かる。
A自動式の表記ではないが、C共電式も回路は同じである。
共電時代の名残か、局線が3線のタイプになっているが、内部でショートしてあり、ダイヤルも取り付けられ、A自動に改良されている。
内部はカビが酷い。掃除から...
レタデーションコイルは導通があったが、ペーパーオイルコンは怪しいかな?
これも試験機に掛けたらすぐ分かる。
真空管に埋まってしまっている電話試験機であるが、久し振りに掻き分けて通電してみたが問題なさそうである。丈夫である(笑)
速度を測ると測定外レベルで遅かった。8pps以下である。
何度か速度を測ったが、接点に不具合はなく、キーの誤送は無い。
ただ遅い。遅過ぎる。
試験機に付いている送り出し用ダイヤルも確認すると、こちらは若干早くて大凡11pps出ている。
ガバナーを調整してやり10ppsに校正してやる必要があるが、まぁ許容範囲であろう。
夏になればゼンマイが緩んで1ppsくらい遅くなるかも分からない。
よく黒電話全般にバラして整備品として売っている人がいるが、パルス速度やらの調整は如何にしてやっているのか?
単に分解して組み立ててハイ完成という具合であろうか?分からないが、今となっては多少の不適当でも問題になる様な世情?交換機?ではないかな(^^;;
抵抗計で回線を見たがコンデンサに漏れは無い様で実用的。
通話試験は擬似ハンドセットが必要になるから試験はまだだが、通話状態の回路抵抗は安定して具合良い程だから、トランシーバも問題ないであろう。
ジャリジャリとカーボンが酷くなると、回路計も揺れるから判別がつく。
受話器が上がりっぱなしを報せるハウラーも試験したが、パゥーと良い音で鳴るからレシーバーの具合も良い。
分解して点検する。
5-Aとあるから5号ダイヤルユニット。バタバタしないWEタイプである。
ググるとC共電式をA自動に改造した際に使われたダイヤルユニットが5号なのだそう。
粘って速度が出ないのかと思ったが、ガバナのバネが緩んだ為に、速度が出なくなっていた。
バネも年々引っ張り力が劣るのは致し方ない。
調整してやり10ppsが出る様にしてやる。
バラしたから、接触子の再調整をして試験機に掛けて不具合がないか検査する。
誤送をしてしまう原因になると使い物にならない。
速度は11ppsで+1pps速いが試験用ダイヤルと同じ値になった。
これにて誤った番号へ掛けてしまう不具合は出なくなる。